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マスクの窓から野球を見ればBACK NUMBER
「コントロールに破綻がないし…」中日“3年連続最下位”の惨状を救う“救世主候補”たち…4球団競合黄金ルーキーには「ちょっと待った」
text by

安倍昌彦Masahiko Abe
photograph byJIJI PRESS
posted2025/04/12 06:01

今季ソフトバンクから中日に移籍した三浦瑞樹。3年連続最下位に沈むチームの救世主になれるだろうか?
アメリカに去った左腕・小笠原慎之介投手(ワシントン・ナショナルズ)が開けていった「穴」はそのままだろう。働き場はいくらでもある。
2023年ドラ1投手も…「復活間近」
そんな時、予期せぬビッグニュースが手元に届く。
《草加勝投手、プロ初のシートバッティングで好投!》
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2023年のドラフト1位で中日ドラゴンズに入団した草加勝投手(亜細亜大)が、右ヒジのトミー・ジョン手術後、1年以上のリハビリを乗り越えて、初めてプロのマウンドに上がったという。
打者7人を、速球で空振りと見送りの三振を1つずつ。スピードは147キロまで出ていたそうだ。
「待ってました!」と、声が出そうになった。
2023年のドラフトは、大学生に快腕がそろって、多士済々の顔ぶれが大きな話題になっていた。青山学院大・常広羽也斗(→広島1位)、同・下村海翔(→阪神1位)、中央大・西舘勇陽(→巨人1位)、専修大・西舘昂汰(→ヤクルト1位)、國學院大・武内夏暉(→西武1位)、桐蔭横浜大・古謝樹(→楽天)に東洋大・細野晴希(→日本ハム1位)……そんな中で、私がイチ推しに推していたのが、亜細亜大の草加勝投手だった。
長身からしなやかな腕の振りで投げ下ろすアベレージ140キロ後半の速球を投球の軸にして、スライダー、カーブ、フォークに必殺兵器のツーシーム。低めに丁寧に集めるピッチングスタイルにも、高い実戦力を感じていた。
それ以上に、この手の平が、「快腕・草加勝」を覚えていたからだ。