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「ロコ・ソラーレだったら…」という声も…フォルティウス“世界選手権の大苦戦”はなぜ起きた? 韓国、中国にも敗戦の裏に「序盤の大量失点」
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松原孝臣Takaomi Matsubara
photograph byJIJI PRESS
posted2025/03/30 11:01

4勝8敗の成績で世界選手権を終えたフォルティウス
日本は“2つしかない出場枠”を争うことに
こうして大会は終わったが、世界選手権には、ミラノ・コルティナ五輪の出場権がかかっていた。昨年と今年の成績によって、開催国イタリアを除く9枠のうち7枠が決まることになっていたが、昨年出場したSC軽井沢クラブが11位、今回が9位で日本は手にすることができなかった。
結果、今年12月の世界最終予選において、日本をはじめ枠を獲得できなかったチームで残り2枠を争うことになる。
そこに出場する日本代表は、9月の代表決定戦で決まる。フォルティウス、昨年の日本選手権優勝・世界選手権代表のSC軽井沢クラブ、そして世界ランキング最上位のロコ・ソラーレによって争われる。
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9月に代表決定戦を行い、12月に世界最終予選、そして2月にオリンピックと、重要な大会が続くことになる。
北京五輪ではロコ・ソラーレが世界最終予選で枠を獲得
代表決定戦はもちろんのこと、世界最終予選にも容易ではないチームが複数出場する。大舞台までの過程はどのチームにとっても楽ではない。
ただ前回の北京五輪も、ロコ・ソラーレが代表決定戦でフォルティウスに連敗してからの3連勝で代表となり、世界最終予選で枠を獲得し、北京での銀メダルにつなげた経緯がある。熾烈な勝負が大舞台に結びついた。
決定戦を経て世界最終予選で勝ち上がっていけば、それを財産とすることもできる。
でも代表決定戦を勝ち抜かなければその先の話はない。
大勝負の豊富なキャリアを持ち、日本選手権3位の悔しさもぶつけてくるロコ・ソラーレ、世界選手権をいかし目標とするオリンピック金メダルを目指すフォルティウス、巻き返しを期すSC軽井沢クラブ。
いずれのチームも、まずは9月を見据え、進んでいく。

