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太田雄貴「12年ぶりのフルマラソン」<私とラン2025> 

text by

林田順子

林田順子Junko Hayashida

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photograph byTakuya Sugiyama

posted2025/03/27 11:00

太田雄貴「12年ぶりのフルマラソン」<私とラン2025><Number Web> photograph by Takuya Sugiyama

大迫傑に「無理です」と言われて……

 当時、太田さんはIOC委員として7月から行われるパリ五輪に行くことが決まっていた。

「五輪期間中に行われるパリ2024市民マラソンでサブ3が出たら、一番格好いいよね!って盛り上がって、出ることにしたんです。ところが五輪で同じコースを走る大迫(傑)から『正直、パリでサブ3を狙うなら、普通のマラソンで2時間50分を余裕で切れるぐらいじゃないと、あのコースでは無理です』って言われて、一気にやる気がなくなって、パリは完走できればいいやみたいになっちゃったんです」

 それでもサブ3に向けてせっかく練習を積んだのだからと、2024年6月に行われた千歳JAL国際マラソンに出場。サブ3には届かなかったものの、3時間13分33秒でゴール。12年ぶりのマラソンで自己ベストを1時間以上も更新した。

「初マラソンの時もコーチの方に教わったり、それなりに練習はしたつもりだったけど、今思うと走る量が全く足りていませんでした。以前は走っても月間150km程度。それが今回は追い込み期間の3カ月は月間300kmずつ走っていましたから。やっぱりマラソンは事前の練習をどれだけ積んだかなんですよね。ラッキーパンチでサブ3が出ることなんてなくて、才能よりも努力のスポーツ。だから千歳マラソンは最後まで余裕を持って走れましたけど、サブ3を狙うなら、正直練習は80点ぐらいしかできていなかったと思います。でもやってきたことは間違いではなかったので、ちゃんと練習できればサブ3はいけるんじゃないかと思っています」

この続きは、発売中のNumber Do「『50歳でも速くなる』RUNの裏ワザ2025」をご覧ください。

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