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「青学大・箱根駅伝4連覇を支えた無双のエース」や「あの金髪個性派ランナー」も…今年現役に別れを告げる選手たちを大調査!<一覧リスト付> 

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佐藤俊

佐藤俊Shun Sato

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photograph byYuki Suenaga

posted2025/03/25 11:04

「青学大・箱根駅伝4連覇を支えた無双のエース」や「あの金髪個性派ランナー」も…今年現役に別れを告げる選手たちを大調査!<一覧リスト付><Number Web> photograph by Yuki Suenaga

2015年に進学した青学大で無双の活躍。卒業後はGMOインターネットグループで走った森田歩希も引退

V4青学大〜住友電工、中村祐紀は悔いなく引退

 中村祐紀(住友電工)は、足が万全の状態でないながらも大阪マラソンで地元を駆け抜け、引退の花道を飾った。14年に進学した青学大時代は、強力なチームメイトに囲まれて、駅伝デビューは2年時の出雲駅伝(2区4位)だった。当時は隠し玉のような存在で、箱根前の富津合宿では原晋監督が「イチ押し」するほど非常に調子が良く、第92回箱根駅伝では9区7位でチームの箱根2連覇に貢献した。

 だが、3年時は10区にエントリーされながらも当日変更で走れず、4年時は16名のエントリーメンバーにすら入れなかった。絵が得意で、よくチームメイトのイラストを描き、メディアにも取り上げられて話題になったが、駅伝では悔しさを噛みしめての卒業になった。

 住友電工に入社後は、マラソンを軸に活動。20年2月には大学3年時以来、3年ぶりのレースとなる別府大分毎日マラソン(2時間11分58秒)に出走した。その後、22年には防府読売マラソンで2時間8分29秒の自己新で優勝し、23年開催のMGC出場権も得た。

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 そのMGC(52位)が終わった後は、腸脛靭帯炎など故障が長引いた。それでも昨年はゴールドコーストマラソン、北海道マラソンを走り、2年ぶりに相性の良い防府読売マラソンにも出場(2時間19分38秒)して、3本のマラソンを走った。「悔いは1ミリもない」という言葉どおりの、あっぱれな17年間の陸上競技人生だった。

神奈川大を20年ぶり全日本駅伝制覇に導いた安田共貴

 安田共貴(SUZUKI)は、大牟田高校から、16年神奈川大に進学。2年時の全日本大学駅伝では6区を任され、東海大と首位争いを演じて、区間4位で7区に繋いだ。8区でアンカーの鈴木健吾が東海大を抜き、20年ぶりの制覇に沸いたことは印象深い。第94回大会の箱根駅伝では6区9位、18年も全日本で2区9位とまずまずの走りを見せたが、その後は故障などもあり、駅伝には絡めなかった。

 卒業後は九電工に入社。1年目に5000m13分53秒23、2年目に10000m28分39秒76の自己新をマークし、22年にびわ湖毎日マラソンでマラソンデビュー(2時間16分24秒)を果たした。23年3月の玉名ハーフでは62分52秒の3位で自己ベストをマーク、その直後にSUZUKIに移籍した。

 藤原新ヘッドコーチのもと、マラソンでの再起をはかったが、故障などで思うように走れなかった。それでも24年、防府読売マラソンでは2時間14分07秒で自己ベストを更新し、5位。1月の大阪ハーフマラソンを最後に中学から15年つづいた陸上人生の幕を閉じ、これからは社業に専念していくという。

【次ページ】 金髪の個性派ランナー福田穣も

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