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「そこは…うーん」初登板直後の佐々木朗希が言い淀んだ“ある質問”…3回で交代は「簡単な決断」ドジャース監督の発言に見えた“リアルな期待度” 

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佐藤春佳

佐藤春佳Haruka Sato

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posted2025/03/21 11:02

「そこは…うーん」初登板直後の佐々木朗希が言い淀んだ“ある質問”…3回で交代は「簡単な決断」ドジャース監督の発言に見えた“リアルな期待度”<Number Web> photograph by Nanae Suzuki

3月19日のメジャー初先発。佐々木朗希は3回満塁のピンチをなんとかしのぎ切った

 それは制球が定まらなかったスプリットに対しての評価という質問に対しての答えだった。

「なかなかコントロールできなかったり、ベース板の上を通らなかったので、そこに関しては、うーん……まあ、ここまで(オープン戦の)2回の登板ではなかったものなので課題が出てよかったですし、気候だったり環境だったりいろいろ違うところがあるので、その場に応じた対策をしていかないといけないかなと思います」

 登板前の手順やグラウンドでキャッチボールできないイニング間の準備、公式球や、キャッチャーとのコミュニケーション、牽制のルールやタイムクロックなど、「MLB流」に慣れていない部分もたくさんあっただろう。一方で、一度は旅立ったはずの日本で行われる開幕戦というイレギュラーな状況から来る戸惑いや重圧も感じたはずだ。

3回での交代「簡単な決断だった」の真意

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 ロバーツ監督は試合後、佐々木の3イニングでの交代について「ある意味、簡単な決断だった」と話している。

「(佐々木自身に)長いイニングを投げたいという意思はありましたが今回は内容を見て、3回で交代という決断になりました。大事な場面でコントロールが定まらなかったイニングを、最後(2三振と)しっかり抑えられたピッチャーとしてのスキルを評価します」

 負担の少ない50球前後の球数、大きなストレスのかかった場面を乗り切ったところで、というのはおそらく“想定通り”だったはずだ。

 実際に試合前会見ではすでに、米国人記者から「発展途上の波が激しいピッチャー」である佐々木の起用プランや評価のポイントについての質問がいくつか飛んでいた。ロバーツ監督はそれに対して「特徴である若さと才能の高さを一緒にすると波が大きいというのは予測できます。本当に素晴らしい投球をする日もあれば、そうではない日もあるだろう」とした上で、はっきりこう口にしている。

「私たちはまだ佐々木のピッチャーとしての特徴を理解している段階です。(初登板の内容は)重要視していません。彼がこれから成長していくということが一番重要なことです」

【次ページ】 佐々木「あの感覚がしばらくなかったので…」

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