「悪魔的リーグです。ズタボロにされたら評価が…」地獄のプレミアを味わう日本代表DFだが「つらさ？ 全くないっすよ」なぜ菅原由勢は前向きか 

　ぬるま湯に浸かってたら駄目だと思っていた。そして、いざサウサンプトンに来てみたらレベルはすごく高くて競争もあるし、むしろそういう日常を求めていた。だから本当に毎日、『今日は最後だと思って死ぬ気でやらないとな』という思いで練習できている。それが今の原動力になっていますし、日常になっているのは選手としては光栄なことだと思います」

僕らとリバプールの選手が考えていることって…

　ここまでシーズンの約3分の2を終え、多くの出場機会こそ得られているが、序盤戦ほどスタメンで起用される回数は少なくなっている。

　ただ、こういった状況にあるのは菅原に限ったことではない。どんなに有望な選手であっても、結果を残し続けなければ外されてしまうのがプレミアリーグの世界だ。そんな難しさを理解しているからこそ、菅原はモチベーション高く目の前の1日1日に取り組むことができている。

ADVERTISEMENT

「例えば、僕らセインツと首位のリバプールの選手が考えていることってほとんど一緒なんですよ。生き残るためには数字、結果を残さなきゃいけないという世界でやっている。だから相手も死に物狂いで、その試合、ワンシーンに懸けてくる。もし駄目ならクラブからしたら選手はいくらでもいるし、代えるという選択ができる。

リバプール戦での菅原　©Getty Images

　だから、試合に出るんだ、結果を残すんだという執着心は、たぶん他のリーグと比べ物にならないぐらいあるというか、自チームの競争力からして相当違うと思いますね。まず、自チームでポジションを取ることが何よりも難しいリーグだと思うので。選手にとってモチベーションになるだろうし、それがチームとしての強さになっていくんだろうなと感じています」

つらさ？ 全くないっすよ、と笑いつつ…

　ここまで聞いていると、つらい時もあるのではないかと疑いたくなる。それでも、菅原は「つらさなんか全くないっすよ」と笑い、夢に見たプレミアリーグで戦えている充実感を言葉で表現した。

【次ページ】　日本代表で悔しさばかり味わってきたからこそ