サッカー日本代表PRESSBACK NUMBER
「悪魔的リーグです。ズタボロにされたら評価が…」地獄のプレミアを味わう日本代表DFだが「つらさ? 全くないっすよ」なぜ菅原由勢は前向きか
posted2025/03/13 17:01

サウサンプトンで朗らかな笑顔を見せる菅原由勢
text by

林遼平Ryohei Hayashi
photograph by
Matt Watson/Southampton FC/Getty Images
航君も言っていましたけど…
2024年10月、日本代表のサウジアラビア遠征の際にプレミアリーグでプレーする感想を問われた菅原由勢は、取材陣に対して「よかったら見にきてほしい」と素直な思いを伝えていた。もちろん言葉で説明することはできる。ただ、それを生で見て、実感してもらう方が早い。そんな思いだった。
実際に現地で見ると、他のリーグとスピード感が大きく異なり、一人で打開できる選手が前線から最終ラインにまで揃っていることがわかる。戦術的にも進んでいるが、その一方で個のレベルの高さを感じさせられた。
そんな感想を伝えると、菅原は「全然、違いますよね」と切り出しつつ、ピッチに立って感じるプレミアリーグのレベルを説明してくれた。
ADVERTISEMENT
「やはり戦術は最先端の取り組みをしようとしていると思います。ペップ(・グアルディオラ)だったり、アルネ(・スロット)だったり。ただ、結局その戦術をもってしても最後は個人に頼っているときがあるなと。もちろん戦術は最先端だけど、いろいろな局面、局面を見ると個人で何とかできてしまう。
例えば、リバプールを見ても戦術はあれど結局、個の能力の方がフォーカスされているのかなと感じます。(遠藤)航君も言っていましたけど、ボールを繋ごうとする中でも、サイドで(モハメド・)サラーやルイス・ディアス、ガクポが1対1でボールを優位に持った方がどんな戦術を組むよりもチャンスになる。そういう仕組みを持っているから、と話していて。確かにそれはそうだよなと。個のレベルの高さはチーム戦術に等しいぐらいに考えられていると思います」
オランダと全然違うレベル…予想できていた
オランダのエールディビジからイングランドのプレミアリーグへ。リーグが変わり、対戦相手のレベルも変わった。戦術も個のレベルも明らかに違う。そこに驚きや焦りは生まれなかったのか。
「想像通りと言ったら想像通りでした。やっぱり全てがオランダと全然違うレベルでやっているなというのはすごく感じています。ただ、それも予想できていた。早いな、うまいな、ボール取られないな、したたかだな――そういうのはすごく感じましたけど、もう当たり前だと思っていて。なので、今はすごく充実感があるというか、毎日、楽しみながらサッカーができているなという感じがします」
とは言うものの、対峙する相手は世界各国から集ったトップレベルのアタッカーたちだ。