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「えっ、日本人なのにドラゴンボール知らないの?」頭脳派セッター関菜々巳(25歳)が異国で痛感した“無知な自分”「自己肯定感が低い自分を変えたい」

posted2025/02/28 11:04

 
「えっ、日本人なのにドラゴンボール知らないの?」頭脳派セッター関菜々巳(25歳)が異国で痛感した“無知な自分”「自己肯定感が低い自分を変えたい」<Number Web> photograph by Takahisa Hirano

今季からイタリアの強豪イモコ・コネリアーノでプレーするバレーボール日本代表・関菜々巳(25歳)

text by

田中夕子

田中夕子Yuko Tanaka

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Takahisa Hirano

今シーズンからイタリア・セリエAの強豪イモコ・コネリアーノに加入した女子バレーボール日本代表の関菜々巳(25歳)。海を渡ってから半年と少し、2028年ロス五輪のカギを握るセッターは、どんな経験を積んでいるのだろうか。NumberWebのインタビューに応じた。【全3回の1回目/第2回第3回も公開中】

 頭脳明晰なセッターも、まだ見ぬ世界で無知を知る。

 2025年2月、イタリア北部の街・コネリアーノ。駅前のアニメショップに飾られたイラストを指差した関菜々巳が「実は……」と切り出した。

「私、『ドラゴンボール』のことをよく知らなかったんです。みんなで写真を撮る時、ガビから『セナのポーズ、フュージョンみたいだよね』って言われたことがあって。『フュージョンって何?』と聞き返したら驚かれたんです。ガビからすれば、ドラゴンボールは日本のマンガだし『知らないなんて嘘でしょ?』って。イタリアに来て自分がいかに狭い世界で生きてきたかがよくわかりました。そもそも、知らないことばっかりだなって実感しているんです」

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 2024年6月、関が加入したイモコ・コネリアーノはセリエAの強豪として知られている。関に「フュージョン」を教えた“ガビ”は、パリ五輪で日本を破ったブラジル代表のエースで主将のガブリエラ・ギマラエス。世界的スーパースターである彼女とも、今や立派なチームメイトになった。

 コネリアーノは昨年末の世界クラブ選手権を制し、今年2月にはコッパ・イタリアのタイトルも獲得した。間もなくプレーオフに突入するセリエAのレギュラーシーズンでも負けなしの首位を走っている。

 悩みながらも着実にキャリアを進めてきた関は、そんな超強豪とも評されるチームになぜ身を投じたのか。

【次ページ】 「自己肯定感が低い自分を変えたい」

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