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「スターダムは人気レスラーを失うことに」中野たむが上谷沙弥に突きつけた“敗者退団マッチ”…まさかの急展開はなぜ起きた?「お互い全部かけようや」
text by

原悦生Essei Hara
photograph byEssei Hara
posted2025/02/27 17:02
上谷沙弥と中野たむ。3月3日に後楽園ホールで「敗者退団マッチ」を戦うことになった
スターダムを去るのは中野たむか、上谷沙弥か…
玖麗のキャリアは1年2カ月だが、上谷という「格好よく自由に飛び回れる」レスラーに憧れ、白いベルトを夢見て、デビュー戦も2023年のクリスマスに上谷に相手をしてもらった経緯がある。
「本当は私のことが好きなんだよね」という言葉を上谷にかけられたら、それを否定することはできない。
確かに悪魔に魂を売った今の上谷に誘われても躊躇してしまうのはわかる気もするが、居場所はコズエンだと言いながら、やっぱり上谷が好きなように見える。
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3月3日、後楽園ホールでは試合の結果と共に、玖麗の動向も気になる。
中野と上谷。どちらが勝っても、負けても、スターダムは一人の人気レスラーを失うことになる。だが、これはあくまで退団であって引退ではない。中野は過去のインタビューで、引退が近いかもしれないということを語ってきた。
上谷が負けるようなことがあれば、看板タイトルである赤いベルトを保持したままでの退団になる。上谷はどんな手を使ってでも勝つと宣言しているから、負けは考えていないだろう。だが、もし負けた場合、レスラーを続ける場合には他団体移籍かフリーランスという選択肢になってしまう。
遺恨がこじれにこじれた末の退団マッチは、果たしてどんな結末を迎えるのだろうか。

