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ボクシングPRESSBACK NUMBER
「キム・イェジュンのわき腹が…」井上尚弥の“ボディ3連発”で悶絶「すさまじい音がしました」世界的カメラマンの証言「それでもキムは勇敢だった」
text by

福田直樹Naoki Fukuda
photograph byNaoki Fukuda
posted2025/01/30 17:04
危なげなく挑戦者キム・イェジュンを退けた井上尚弥。カメラマンの福田直樹氏がリングサイドで感じた「ボディの衝撃音」とは
「イノウエはすごいな!」海外での“リアルな評価”
今後の井上選手について、フェザー級に上げてWBA王者のニック・ボールと対戦するプランが浮上しました。これは本当に楽しみなカードです。スーパーバンタム級からフェザー級への約1.8kgは決して小さくはないですが、ここ最近の試合を見るかぎり、1階級上げても相対的にパワーが落ちるということはないと思います。体も相当大きくなってきていますから。
強敵と戦うとなると、パワーに精密さを加味したボクシングにまた変わるはず。すこし気は早いですが、井上選手の一段とすごいパフォーマンスが見られるのではないか、と期待してしまいます。ニック・ボールのような、筋骨隆々の体で荒々しく前に出てくるタイプとはあまりやったことがないので、どんな試合になるのか非常に興味深いです。
その前にラスベガスでのアラン・ピカソ戦が有力視されていますが、カメラマンとして15年ほど暮らしていた場所なので、井上選手の撮影で戻ることができたらとても嬉しいです。最近は海外に行くと、知り合いのメディア関係者から「イノウエはすごいな!」と声をかけられるんです。“うるさ型”の専門家たちが、本気で評価している。これはやっぱり感激しますね。
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ここ最近の日本ボクシング界の盛り上がりはネットを通じて海外にも伝わっていて、アメリカでも「生でイノウエを見たい」という人が相当多いように感じます。以前、ゲンナジー・ゴロフキンとローマン・ゴンサレスがダブルヘッダーをやったときも、ゴロフキンよりもロマゴンへの歓声が大きかったくらいですから。階級や国籍にかかわらず、「モンスター級の選手を見たい」というのがボクシングファンの性なんでしょう。
昨年、井上選手がニューヨークのマディソン・スクエア・ガーデンにゲストで呼ばれたときにカメラを持って同行していたのですが、ひとりが「イノウエだ!」と気づいたらあっという間に騒ぎが広がり、ファンが群がっていました。満を持してのラスベガス再上陸は、それ以上の熱狂をもって迎えられるのではないでしょうか。
<前編とあわせてお読みください>
(構成/曹宇鉉)


