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張本智和が「圧倒的に負けた」「今年は彼の年になる」と絶賛…卓球界の新星・松島輝空(17歳)とは何者か? 妹も“史上最年少Tリーガー”の卓球一家
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松原孝臣Takaomi Matsubara
photograph byJIJI PRESS
posted2025/01/30 11:05
全日本選手権で張本智和、篠塚大登らを下して優勝を果たした松島輝空
張本が「圧倒的に負けた」「今年は彼の年になる」
張本の試合後の数々のコメントが象徴的だ。
「ふだんは4つ年下なので、弟のようなかわいい存在ですけど、試合ではまったくそのかわいさはなく、圧倒的に年上のようなプレーをされてしまいました」
「内容的にも圧倒的に負けてしまったので、そういう意味では悔しさももちろんありますけど、技術的な負けというのを肌で感じました」
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「今年1年は、彼の年になるかもしれないなと。そのきっかけにできるかどうかは彼次第ですけど」
決勝で敗れた篠塚もこう話している。
「実力差を感じました。悔しさよりもすっきりした気持ちです。でも次は勝てるようにしたいです」
2人は賛辞を惜しまなかった。
妹も史上最年少Tリーガー…松島輝空とは何者か?
当の松島はこう語っている。
「優勝まで少し時間がかかったんですけど、ほんとうに優勝できるとは思ってませんでした。優勝できて、ほんとうに今はうれしい気持ちでいっぱいです」
ただ、懸ける思いは強かった。
両親は元卓球選手、親族にも卓球界で活躍した人々のいる松島は、3歳から本格的に卓球に取り組んだ。
早くから台頭すると、11歳でワールドツアーに初めて出場し、2021年世界ユース卓球選手権では男子シングルス、男子ダブルス、張本美和と組んだ混合ダブルスの3冠に輝いた。きょうだいも卓球に取り組んでおり、妹の美空は史上最年少の9歳でTリーグデビューを果たしている。

