箱根駅伝PRESSBACK NUMBER
「来年、早稲田は強いね…」青学大・原晋監督も思わず脱帽? 強豪大の監督が勢揃い…「全国男子駅伝で激走」箱根駅伝“注目ルーキー候補たち”
text by
和田悟志Satoshi Wada
photograph bySatoshi Wada
posted2025/01/25 11:00
駅伝強豪校以外からも有力ランナーが集まる全国男子駅伝。いずれも来年度以降は大学駅伝でも注目される選手たちだ
都道府県駅伝で見せたスパート力は大きな武器。中大は箱根駅伝の最後の優勝からまもなく30年が経とうとしている。濵口には即戦力として期待がかかる。
「中央大学を選んだのは、箱根駅伝優勝だけを目指しているのでなく、世界で戦える選手育成を掲げているから。ロードをやるのか、トラックになるのか分からないですけど、自分も世界で戦える選手になっていきたい。トラックの実績はあっても、ロードの実績は少ないように感じるので、箱根駅伝をはじめ各種駅伝にも力を入れていきたいです」
高校時代には世界クロスカントリー選手権のU20部門、U20世界選手権と、すでに世界の舞台を経験しているだけに、大学では駅伝をステップに、個人でも世界を目指していくつもりだ。
ADVERTISEMENT
中大は、今年の箱根駅伝を走った選手が来季は8人残る。山(5区、6区)を好走した4年生が抜ける穴は大きいが、強力なルーキーの入学で再び箱根優勝への機運が高まりそうだ。中大進学予定の選手では、5区でも三宅悠斗(京都・洛南高)が区間3位と好走を見せた。
「圧巻の走り」を見せた早大進学のルーキーたち
一方で、その5区で三宅を上回る圧巻の走りを見せたのは、早大入学予定の2人、佐々木哲(長野・佐久長聖高)と鈴木琉胤(千葉・八千代松陰高)だ。
レース前日、練習会場で共に5区を走ることを知ると、互いに健闘を誓い合ったという。
全国高校駅伝では、鈴木は1区の日本人最高記録を打ち立てた。3区を担った佐々木は、36秒差を逆転し首位を奪い優勝の立役者になり、折り返し地点での「ターン」も大きな話題を呼んだ。
大きな活躍を見せた2人は、同日に早大の入学予定者が発表されたこともあり、なおのこと注目を集めた。
「原(晋、青学大監督)さんに『来年、早稲田は強いね』って言われました。就任3年目でやっとそう言ってもらえるようになりました」
花田勝彦駅伝監督がこう話すように、ライバル校の指揮官たちは、早くも来季の早大を警戒している。その大きな所以がこの2人の入学生というわけだ。
都大路に続き、安芸路でも佐々木と鈴木の走りは別格だった。4位でタスキを受けた佐々木は、26秒あった先頭の福島との差をみるみるうちに縮め2kmで首位を奪った。
「5kmを通過した段階で吉岡(大翔)先輩の区間記録をかなり上回るペースだったので、このまましっかり押し切ろうと思いました。タイムを落としたところもありましたが、ここで落としたら鈴木君に詰められちゃうと思うと、気が抜けませんでした」