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ドジャース佐々木朗希に“アメリカ現地の本音”「オオタニに続いて…あまりに残酷だ」「なぜパドレス有力説消えた?」ロウキ獲得に敗れた“3球団の悲鳴”
text by
水次祥子Shoko Mizutsugi
photograph byNanae Suzuki
posted2025/01/20 17:03
佐々木朗希が今シーズンからプレーするドジャース。米国で反応は?
オオタニに続いて…トロントの落胆
最終候補に残りながら佐々木を逃した球団の地元メディアはお通夜ムードになった。特に、大谷翔平の昨オフの争奪戦でやはり最終候補に残り「大谷がトロント行きのフライトに乗った」「菊池雄星が寿司パーティー50人分の予約を入れた」という怪情報まで流れてぬか喜びし、1年後に今度は佐々木という大物獲得もニアミスに終わったブルージェイズの落胆は大きい。
地元紙トロント・スターのグレゴア・チザム記者はXで「ファンにとってはあり得ないほど残酷な仕打ちだ」と悲鳴のような言葉をつづっていた。しかも佐々木がドジャースに決める直前に、ブルージェイズは佐々木獲得資金を増額するため必要のない選手を交換としてトレードで引き受けざるを得なくなっていた。地元紙トロント・サンは「成功すれば素晴らしくアグレッシブな動きだったが、実際は球団がショッキングなほどの無能ぶりをさらす結果となった」と辛辣な言葉をつづっていた。
沈痛のパドレス…あの中継ぎまで
もう1つの最終候補パドレスの地元も、沈痛ムードだった。地元紙サンディエゴ・ユニオントリビューンのケビン・エーシー記者は、佐々木を逃した後のA・J・プレラーGMが「獲得のための我々の仕事は非常に入念で完璧だったし、みんなを誇りに思う。結局のところ、我々が欲しい選手は、我々のチームに入りたいと言ってくれる選手だ。切り替えて、この才能あふれるチームをさらに良くしていきたい」と語ったと伝えたが、その前向きさが余計に悲哀を感じさせた。さらには1月19日に、中継ぎだったタナー・スコットもFAでドジャース移籍が報じられ、大きな戦力ダウンとなった。
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1月中旬まで候補に残っていたカブスも脱力状態に陥っている。ESPNのジェシー・ロジャース記者によると、佐々木のドジャース入りが決まった日、カブスのジェド・ホイヤー編成本部長は「落胆している。我々は彼を獲得するために大変な時間と労力を費やしてきた。プレゼンに向けたスタッフの労働時間は延べ1000時間にも及ぶ。それ自体はうまくいった。直接面談できた8球団に入ったことは光栄だが、結果には失望している」と話したという。