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欧州サッカーPRESSBACK NUMBER
「クボが街角で神対応。弟とも」「怒りのゴールを謝罪…バルサ戦後に監督ベタボメ」スペイン通外国人記者が知る久保建英“ソシエダで愛される素顔”
posted2025/01/20 17:01
text by
セルヒオ・レビンスキーSergio Levinsky
photograph by
Daisuke Nakashima
実況も“ゴラッソ”と連呼した80m疾走弾
今季のレアル・ソシエダは苦しいスタートを切った。夏にMFミケル・メリーノをアーセナルへ、DFロビン・ル・ノルマンをアトレティコ・マドリーに放出し、昨季までの中盤と守備の主力を失ったチームは、ホームでのラージョ・バジェカーノとの開幕戦に1-2で敗れると、そこから本拠地レアレ・アレーナで3連敗。ラ・リーガでの2勝目は第8節のホームでのバレンシア戦まで待たなければならなかった。
第2節アウェーでのエスパニョール戦と、そのバレンシア戦で、久保建英は勝利の立役者となった。チームが初勝利を挙げた一戦では唯一のゴールを決め、2勝目を記録した試合では先制点を奪っている。イマノル・アルグアシル監督が用いる4-1-4-1のフォーメーションで右ウイングを担い、主将で1トップを務めるミケル・オヤルサバルと共にチームの攻撃のカギを握っている。いや、メリーノとル・ノルマンが抜け、生え抜きのアンカー、マルティン・スビメンディの移籍も囁かれる今のソシエダにおいて、久保はチームの顔のひとりだ。
直近1月13日に行われた前半戦最後のリーグ戦、ビジャレアルとのホームゲームでも、ソシエダは久保の活躍により勝利を手にした。
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スコアレスで迎えた51分、背番号14がオヤルサバルのフィードに抜け出すと、追走してきた相手の股下を通した後にシュートを放ち、この一戦で唯一の得点を挙げたのだ。実況が連呼した通り、80メートルを疾走した見事な“ゴラッソ”だった。
街角でも声を掛けられ笑顔、弟とも…
試合後、久保はフラッシュインタビューの場で、特有のユーモアを見せた。
テレビレポーターにパフォーマンスを褒められると、この23歳の日本代表は「また3日後に試合(コパ・デル・レイのラージョ・バジェカーノ戦)があるので、早めに切り上げてもらえますか?」と言った後にウインクし、報道陣を笑わせた。ただし冬の月曜日21時のキックオフについては真っ向から不満を示し、「もし自分がファンだったら、スタジアムに来ないと思います。でもこんなひどい条件でも、2万人のファンが来てくれました」と話している。
そんな風にクラブを支えるサポーターに、久保はとても愛されている。