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「イチローと松井秀喜…どちらが上か?」ファンの論争、不仲説まで…メジャーの取材記者が明かす“真相”「じつはアメリカでも“イチ松論争”あった」

posted2025/01/23 11:00

 
「イチローと松井秀喜…どちらが上か?」ファンの論争、不仲説まで…メジャーの取材記者が明かす“真相”「じつはアメリカでも“イチ松論争”あった」<Number Web> photograph by JIJI PRESS

イチローと松井秀喜。ナゾの不仲説もあった2人の関係とは

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水次祥子

水次祥子Shoko Mizutsugi

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イチローと松井秀喜。2人の間で囁かれていた現役時代の“不仲説”はなぜ生まれたのか。当時メジャーで取材していた記者が見た、イチローと松井の本当の関係とは?【全2回の1回目】

◆◆◆

 イチローと松井秀喜の約10年ぶりのツーショットを感慨深く眺めた野球ファンは多かったのではないか。

不仲説のナゾ…「イチ松論争」とは?

 日本人メジャーリーガーとして初の米野球殿堂入りを果たしたイチロー。昨年9月に東京ドームで行われたイチロー率いるKOBE CHIBENと高校野球女子選抜チームの試合に松井が初めて加わり、その2ショットは実現した。年始のBS-TBSのテレビ番組では2人が対談する様子も流され、その中で松井はイチローのチームに加わった理由を「51イコールイチロー。そのイチローさんが51歳になった。祝福しなくちゃいけない」と話していた。

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 イチローと松井といえば、かつてネットの掲示板などで「イチ松論争」が大いに盛り上がった時代がある。ファン同士が「打者としてどちらが優れているか」言い合う中で2人の不仲説まで囁かれ、イチローと松井は相容れないものというイメージが作られていった。

 日本時代はイチローがパ・リーグでその名を轟かせ、松井は巨人の4番としてスポットライトを浴び続けた。「イチ松論争」が過熱したのは松井が2002年オフにヤンキースに移籍し、日本球界を代表する2大巨頭がともにメジャーという最高峰の舞台に立ったときだった。マリナーズのイチローは、1年目の2001年に新人王とMVPを同時受賞し、すでにメジャーで一流選手の仲間入りをしていた。対して松井はメジャーでは未知数ながら「Godzilla(ゴジラ)」の異名をとる日本のスラッガーが初めて上陸するとして注目されていた。

メジャー初対決…現地の様子

 イチローと松井がメジャーで初めて顔を合わせた日は、筆者もその場で取材をしていた。

【次ページ】 2人はお互いをどう語ったか?

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