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青学大の箱根駅伝“黄金の4連覇”を支えた「二軍寮」のナゾ…原晋監督は「這い上がってこい」でも「崖っぷちなのは事実」 経験者が語るサバイバル
posted2025/01/21 11:01
2015年から2018年まで、箱根駅伝4連覇という偉業を達成した青学大。その金字塔を支えた“叩き上げ”選手を生んだ「二軍寮」のリアルを聞いた
text by
和田悟志Satoshi Wada
photograph by
(L)JIJI PRESS、(R)本人提供
原晋監督のもと、2025年の箱根駅伝で8度目の総合優勝を果たした青山学院大学。そんな青学大の歴史の中でも燦然と輝くのが、2015年からの箱根駅伝4連覇の金字塔だ。当時、チームの隆盛を支えたひとつに「二軍寮」出身の選手の活躍がある。実は青学大では、ケガを抱えていたり、実力的にいま一歩の選手は、他の選手たちとは異なる場所で生活することになっており、そのシビアさもまた常勝軍団の一面でもある。そんな二軍寮を経験した選手が語る当時のリアル・サバイバルとは。《NumberWebインタビュー全3回の1回目／#2、#3へ》
2025年の正月も青学大の強さが際立った。
箱根駅伝で青学大は、この11年間で8度の総合優勝を誇る。その舞台に立てるのは選ばれし10人だけ。圧倒的な戦績の裏では当然厳しいメンバー争いが繰り広げられている。
「練習では厳しく、寮では楽しく」
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これは原晋監督がたびたび口にしているチームモットーの1つだ。青学大陸上競技部の選手寮は東京都町田市にある。昨夏にはリフォームが完了し、選手たちはこれまで以上に快適な生活を送れるようになった。
しかしながら、部員の人数の関係もあり、全員が町田寮に入れるわけではない。
一部の選手は「第2寮」――通称“二軍寮”で生活を送り、そこから箱根駅伝を目指すことになる。
4連覇を支えた「二軍寮」出身選手たち
「ある意味、ラストチャンス。ここを勝ち抜けば、一軍どころか、箱根にも絡めるぐらいの認識でいました」
こう話すのは、2017年の第93回箱根駅伝で9区を走った池田生成さんだ。池田さんは2年に進級してすぐに二軍寮行きを言い渡され、半年間をそこで過ごした。
それでも腐ることなく、人一倍努力を重ね、関東インカレのハーフマラソン（2部）で3年時、4年時と連覇を果たし、大学ラストイヤーにはついに箱根駅伝出走にこぎつけた。そして、区間2位と好走し総合優勝に貢献。第91回から94回にかけての4連覇を支えた1人だ。
