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ドラ1で楽天入団→IT企業→広告代理店→テレビ局員に…北海道No.1進学校出身「ナゾのドラ1投手」の波乱万丈 心に残る「野村克也監督の言葉」とは?
posted2025/01/12 11:02
text by
田口元義Genki Taguchi
photograph by
(L)Sankei Shimbun、(R)Genki Taguchi
寺田龍平は楽天のドラフト1巡目で指名された自分を「ネタ」と言い表した。
ただ、それは本心ではなく「進学校のエース」「ナゾのドラ1」といった、ドラフト指名直後に話題とされていた自分をへりくだって表現しているだけである。
「現役時代はそこをネタにできないですからね。悔しい想いとか後ろめたさを抱えながらやっていた部分もあったんで。まあでも、辞めてからはドラフト1位の重みはそんなに感じなくはなりましたけど」
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2011年に戦力外を受け、寺田はたった4年でプロ野球生活に見切りをつけた。
その「元ドラ1」がインターネット上で再びネタとされたのは、引退した翌年となる12年のことだった。
<前から知ってたけど、ついに捕まったか。ほんと、人間のクズだな>
元プロ野球選手が逮捕されたニュースがきっかけとなり、寺田が思いのままツイッター(X)で呟いたわけだが、いかんせんその文面が過激すぎるあまり、ネット掲示板で瞬く間に拡散されてしまったのである。
「現役時代にその選手が『素行が悪い』って噂を聞いていたんで。実際に捕まって本当にヤバかったんだと思って、つい……」
実社会では「元プロ選手の経歴」を封印
寺田は若かりし自分を思い返すように苦笑いし、少しだけ反省の色を見せる。
「子供だったなって思います。もっと言葉を選んで投稿しないとダメですね。他でも自分がツイートしたりするとネット掲示板にスレッドが立つんで、『それで注目を浴びてもいいことないな』って。でも、あの頃は『嘘はついてないしな』って思ってましたね」
知る人ぞ知る「ネット界の寺田龍平」は依然としてざわつかせる存在だったかもしれないが、実社会の寺田は「元プロ野球選手」である自分をあえて封印していた。