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「毎晩、オオタニのホームランを楽しみにしている」アーロン・ジャッジが明かした“大谷翔平への熱視線”「まったくヤツは…球界ベスト選手だよ」
posted2025/01/09 11:01
text by
水次祥子Shoko Mizutsugi
photograph by
Yukihito Taguchi
発売中のNumber1111号に掲載の[最強ライバルの熱視線]アーロン・ジャッジ「毎晩、ヤツのホームランが見たい」より内容を一部抜粋してお届けします。
互いに満票でMVPに輝いたヤンキースのアーロン・ジャッジとドジャース大谷翔平は今季、印象深いマッチアップを何度か繰り広げている。
その1つは、7月16日にテキサス州アーリントンで行われたオールスター戦だった。両チームが無得点で迎えた3回、「2番DH」で出場した大谷が無死一、二塁で2度目の打席に入ったとき、ジャッジはセンターの守備位置に立ちながらちょうど現地中継テレビ局FOXのインタビューを受けていた。米国では大手のテレビ局が試合を放送する場合、レギュラーシーズン中でも試合中に守備をしながらマイクをつけて放送席のアナウンサーからインタビューを受けることがよくあり、ましてやオールスターのような祭典では欠かせないものとなっている。
呆気にとられるホームラン
大谷が打席に入ったタイミングで、アメリカン・リーグの4番でもあるジャッジは「ショウヘイ・オオタニのことをどう思う?」と問われた。レッドソックスの右腕タナー・ホークと対する大谷は1、2球目にボールを選び、打席が続いていた。
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「信じられないね。毎年、大変なことをやってのけている。今季はトミー・ジョン手術のリハビリの年なのに(オールスター時点で)打率3割1分6厘、29本塁打とか、そんな成績を挙げている。本当にとてつもないことだよ」
その最後のひとことを口にした瞬間だ。大谷がライトスタンド1階の深いところへ打球速度167kmの強烈な3ラン本塁打を放った。センターを守っていたジャッジは、ライトにいたヤンキースの同僚フアン・ソトと顔を見合わせて苦笑しながら、呆気にとられた様子で首を横に振っていた。