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「富永も必ずNBAのコートに立てる」河村勇輝はなぜ富永啓生を“ライバル”と呼ばない?「地元の同級生のような…」じっくり語った親友への想い
posted2024/12/26 11:20
text by
杉浦大介Daisuke Sugiura
photograph by
Kiichi Matsumoto
Gリーグのマイナーリーガーたちが一堂に会し、各チームのスカウト、エグゼクティブの前で力を見せ合うGリーグ・ウィンターショウケース。フロリダ州オーランドで現地12月19〜22日に開催された“冬のオーディション”に今年は2人の日本人選手が参加した。メンフィス・グリズリーズ傘下のハッスルで活躍する河村勇輝と、インディアナ・ペイサーズ傘下のマッドアンツでプレーする富永啓生だ。
同じ2001年生まれの河村と富永は、ご存知の通り日本代表の一員としてパリ五輪で戦った元チームメイト。同時にコートを離れれば本当に仲が良い親友同士でもある。2人はオーランドでもホテル到着直後に部屋の番号を伝え合い、長い時間を一緒に過ごした。ハッスルの試合の際には富永が、マッドアンツのゲーム時には富永がそれぞれアリーナを訪れ、コートサイドからプレーを見守った。
今後、日本代表の中心人物であり続けるはずの2人の友情は実際にどのようなものなのか。すでにNBAデビューを果たした河村と、Gリーグでは11試合で平均6.7分をプレーして同0.8得点と苦しんでいる富永はどういった言葉を交わしているのか。
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ウィンターショウケースも大詰めに近づいた21日。河村に彼らの関係と思い描く未来についてじっくりと語ってもらった。
(以下、河村の一人語り)
「必ずNBAのコートに立てる」
富永のことは高校時代から知っていますけど、当時からライバルっていう感覚は正直なかったんですよ。僕はポイントガード(PG)、彼はシューティングガード(SG)とポジションが違いますし、(同じ2001年生まれだが)世代も彼の方が1つ上。それもあってか、お互いの活躍を素直に喜べる関係性ではあるのかなと思っています。
そういった意味で、まだ彼が思うような活躍ができていない今の状況は僕としてもすごく辛いものでもあります。富永の良さ、強みを評価してほしいなという気持ちはあるんですけど、それでも彼は今、精一杯、自分の中で考えてプレーしています。だから本当に時間の問題というか、しっかりと時間をかければ、必ずNBAのコートでもプレーできるというのを僕は確信しています。