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「強くなっていくDeNAに羨ましさも」村田修一、ハマに帰還…コーチ打診の1本の電話「『また一緒にやってくれるか』と」「息子も喜んでくれて」
text by
石塚隆Takashi Ishizuka
photograph byNumberWeb
posted2024/12/16 11:01
現役時代に通算360本塁打の打撃術を若手に伝えられるか。巨人、ロッテのコーチを経て久々に横浜に戻ってきた村田修一コーチ
「経験したことを伝えるのがコーチの役割ですし、やはり打てる選手を育成することが重要になると思います。このチームを強くするのもそうですし、選手たちを一社会人として、しっかりとした形で球場に送り出すっていうのが指導者として一番大事なのかなと思います」
すでに梶原、蝦名らと話し合った
今季はチーム打率や得点でリーグトップとなったDeNAだが、牧秀悟やタイラー・オースティン、宮崎敏郎、佐野恵太らの主軸にトラブルが起きれば、一気に攻撃力は低下する。そうならないためには若手野手の底上げが必要だ。秋季トレーニングでは次世代を担う梶原昂希や蝦名達夫らと面談し、彼らの目指す方向性に耳を傾けた。
「皆、自分の言葉で話してくれますし、なにを考えているのかしっかり寄り添いながら指導していければと思います。まったく違う方向に行こうとしたら止めますけど、彼らを尊重しながらやらなければいけないと、コーチになってから感じているところではありますね」
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DeNAはデータ活用にも定評があるが、そこも今の時代に合わせ加味していきたいと考えている。
「ロッテ時代もアナリストさんがデータを出してくれていたのですが、やはり数字を出してあげたほうが選手たちは納得しますし、互いに理解した上で、同じ方を向いてやっていくのがベストだと思っています」
最後は自分自身でスタイルを構築させるように
けれども最終的に判断するのは選手自身だ。
「そこはもう彼らの人生ですし、僕らは経験したことを提供するだけで、あとは選手たちの選択です。できるできない、合う合わないは絶対にあります。これで絶対に打てる、というのがないのが野球なので、最終的には自分のスタイルを構築していくしかない」
振り返れば村田コーチも現役時代、若いときは基本ストレート待ちの甘めの変化球を狙う打者だったが、それでは頭打ちになってしまい、変化球への対応を磨くことで本塁打王になった経緯がある。