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「オオタニは偉大な選手になるよ」NYの子供が大谷翔平に夢中だった日…「エリートレベルだ」ヤンキース剛腕や辛口メディア、ファンのホンネ評価
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NumberWeb編集部Sports Graphic Number Web
photograph byMary DeCicco/Getty Images
posted2024/10/30 17:28
ヤンキースタジアムに立つ大谷翔平。辛口で鳴らすニューヨークはどのような目で背番号17を見てきたのか
この日先発を任されたコールは、6回を投げ4奪三振1失点。ドジャースが誇る大谷、ベッツ、フリーマンの「MVPトリオ」と計9打席対戦して、安打を許したのは初回のフリーマンの三塁打のみという好投を見せた。90マイル台後半のフォーシームに変化球もコントロールされ、2020年からヤンキースのエースである貫禄を見せる形となった。
そんなコールも、大谷を称賛した1人である。大谷の話題で持ちきりだった2021年のMLBオールスターでのことだ。球宴前日のメディア会見で、ヤンキースのエースが、こんな風に大谷について熱弁したのだという。
「僕らは投手だけや、野手だけで野球を始めない。皆、両方か、複数ポジションでプレーしたい。例えば、左投手だったとしても遊撃手でプレーするとか、単純に、投手であろうが、打者であろうが、夢は実現できる。ある子供は、全てやりたいと思うだろう。大谷はそれをエリートレベルでやっている」
22年、コールを打ち破ったホームランを再び打てるか
そんなコールを大谷が打ち砕いたのは、2022年8月のヤンキース戦だった。「大谷vsジャッジ」の対決ムードが大きくなる中での3戦目、エンゼルスから見て2点ビハインドの6回一、二塁のチャンスで、大谷はコールの98マイル(約158km)を強振し、決勝点となる逆転3ラン本塁打を放った。この一撃は日本人選手初となる「メジャーで2年連続30号」のおまけつき。大谷が確信歩きから右手拳を静かにつき上げるガッツポーズを見せたのを覚えている人も多いだろう。
大谷とドジャースは再び、ワールドシリーズ第5戦でコールと対戦することになりそうだ。崖っぷちのヤンキースが第4戦で1勝を返し、現地時間30日の先発予定はコールとなっている。メジャー屈指のピッチャーを攻略し、ニューヨークの地で世界一の座を手に入れられるか。
〈大谷とドジャース特集:つづく〉