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ドラフトウラ話…大学、社会人で2度の指名漏れ→DeNAから1位指名 苦労人右腕・竹田祐の“三度目の正直”「去年は気持ちがサーッと引いていって…」 

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沢井史

沢井史Fumi Sawai

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posted2024/10/29 11:20

ドラフトウラ話…大学、社会人で2度の指名漏れ→DeNAから1位指名 苦労人右腕・竹田祐の“三度目の正直”「去年は気持ちがサーッと引いていって…」<Number Web> photograph by Fumi Sawai

大学、社会人と2度の「指名漏れ」を経て、DeNAから1位指名を受けた三菱重工Westの竹田祐。苦労人はプロの世界で花開くか

 それまでのピッチングは“その日の調子頼り”だった。良い時は良いとして、悪い時も反省はするが、では何をすればいいのか突き詰めることもなく、おざなりにしたままだった。

「今日はアカン、あ、また今日もアカン、みたいな日の繰り返しで。でもその先までは考えていなかったですね。練習はサボっていた訳ではないけれど、ただやっているだけ。細かいことはせずに、自己満足で練習して終わっているだけだったように思います」

 何となく惰性でやっていた練習への意識を変えた。

 身体の細部まで見渡し、そこに見合ったトレーニングや練習方法を試すことで、自分に何が最も必要なのかを真剣に考えるようになった。

「右足の使い方がしっくり来たことで良い形で下半身を使えるようになったんです。リリースポイントよりも足の使い方を意識したら、軽く投げても150キロが出るようになりました。すべては右足の使い方を変えたことでマッチングしていったというのもあります。そこから試合で投げていくうちに良い感覚を掴んでいけるようになりました」

 アメリカンフットボール選手だった父の教えから中学3年から毎日のストレッチは欠かさない。

 当時は30分ほどしか時間をかけなかったが、今は携帯電話を見ながらでも隙間時間を見つけて1時間以上は時間をかけるようになった。そのお陰で肩肘に大きなケガをしたことがないが、それ以上に身体の使い方こそが自身を変える大きなきっかけとなった。

去年のドラフトは「気持ちがサーッと引く」感覚

「去年のドラフトの1日は今でもよく覚えています。大学でもそうでしたけど、自分の名前が呼ばれないままどんどん色んな人が指名されていって、なんかこう、だんだん気持ちがサーッと引いていくような感覚があって。何とも言えない気持ちになりましたね。

 でも、去年の今頃と気持ちの構え方が今年は全く違いました。去年は不安しかなかったですど、今年はやれることは全部やってきたので。自信を持って待てました」

【次ページ】 「任された試合をしっかり勝つ」投手に

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