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ボクシングPRESSBACK NUMBER
「配信があって幸せだ」英国人記者は“異例の7大世界戦+那須川天心”をどう見た?「中谷、堤は見事だったが私の目を引いたのは…」
text by
杉浦大介Daisuke Sugiura
photograph byTakuya Sugiyama
posted2024/10/17 11:05
ボクシング転向後、初めてベルト巻いた那須川天心/階級をあげて本来のキレを取り戻した寺地拳四朗/井上拓真を倒して新王者に輝いた堤聖也
興行の中で最も印象に残ったのは堤、寺地でしたが、他にも番狂わせがあり、激しいKOあり、素晴らしいパフォーマンスあり、と私もファンとして楽しませてもらいました。終わった翌日の朝に目覚めた際、「今日は日本の興行がないのか」と落胆するかもしれないと感じたくらいです(笑)。
この2日間、日本ボクシングは本当にヘルシー(健全)な状態だと改めて感じました。すべては多くのボクシング関係者の努力、尽力があればこそ。まだ日本のボクシングがスローダウンする気配は見られず、日本こそが軽量級の温床です。世界最高級のボクサーである井上尚弥、パウンド・フォー・パウンド(PFP)でもトップ10に入る力を持った中谷に加え、寺地もまたPFP11〜15位に位置する実力者です。これほどのタレントを続々と生み出す日本ボクシングは現在、センセーショナルな時間を過ごしており、“7大世界戦+1”はその隆盛を象徴するようなイベントだったのでしょう。
こういった上質な興行が日本だけではなく、アメリカや私の住む英国でも見られるようになったのはラッキーであり、本当に幸せな時代だと改めて感じてもいます。
(前編から続く)