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核心にシュートを!BACK NUMBER
「給与水準ではすでにNBAに次ぐレベルだ」“W杯王者”ドイツ人記者も驚くBリーグの進化…渡邊雄太だけじゃない“世界基準”の選手が来日するワケ
text by
ミムラユウスケYusuke Mimura
photograph byJIJI PRESS
posted2024/10/10 18:55
日本代表対決となった千葉ジェッツの渡邊雄太と宇都宮ブレックスの比江島慎のマッチアップ。元NBAプレーヤーが参戦したBリーグの現在地は?
プロキャリアの大半を日本で過ごした富樫勇樹と、パリ五輪までは日本国内のチームでしかプレーしてこなかった河村勇輝という2人が世界を相手に見せたプレーを見ながら、テーブスは勇気と希望をもらったという。
「Bリーグは運営面でも『世界でNBAの次に大きいリーグになる』という目標がありますし、ここ数年は日本人選手のレベルが特に上がっています。あらゆる面で世界のレベルに近づいているのかなと。自分はBリーグでトップのガードになることを目指してずっとやってきたのですが、パリ五輪を経て夢は広がりますよね」
世界ランキングで7位のオーストラリア出身で、新たにジェッツで指揮を執ることになったトレヴァー・グリーソンというヘッドコーチ(HC)がいる。渡邊とはNBAのトロント・ラプターズ時代にアシスタントコーチと選手という立場でともに戦い、ムーニーはオーストラリアAUリーグの強豪パース・ワイルドキャッツでHCを務めていた時の教え子だ。
NBA経験有のコーチも「ボクシングの打ち合いのような試合」
そんなグリーソンHCも自身初めてのBリーグの試合を終え、リーグのレベルについて太鼓判を押した。
「高い強度の試合だという印象がありました。両チームが、お互いに良いところを出して、ボクシングの打ち合いをしたような試合でした。相手チームのニュービル選手も、3Pを打ってきたり、うちも3Pを打ち返したり、すごく面白い試合になったと思います」
見ている者だけではない。戦っている選手やコーチまでもが、試合のレベルの高さを感じる試合がBリーグの開幕戦から見られた。これは特筆すべきことだろう。
加えてもう1つ。この試合では日本バスケの進化の軌跡と今後の希望を感じさせる瞬間があった。そのプレーを見せたのは、ジェッツのキャプテンで日本代表でもある富樫だ。
それは“あの”パリ五輪での「失意」から生まれたプレーだった。
<次回へつづく>