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核心にシュートを!BACK NUMBER
「給与水準ではすでにNBAに次ぐレベルだ」“W杯王者”ドイツ人記者も驚くBリーグの進化…渡邊雄太だけじゃない“世界基準”の選手が来日するワケ
posted2024/10/10 18:55
text by
ミムラユウスケYusuke Mimura
photograph by
JIJI PRESS
「開幕戦なのに、いきなりファイナルみたいじゃん」
観客席からはそんな声が上がっていた。
Bリーグ優勝候補の筆頭である2チームが、最高の環境で10月5日に繰り広げた一戦だ。
ファンの「熱」を感じた強豪同士の開幕戦
千葉ジェッツは、現時点でBリーグのチームが使用するアリーナとしては最新鋭で、最大の規模を誇るLaLa arena TOKYO-BAYを、今シーズンから使用することになった。今回の試合は、そこでの最初の公式戦だった。かねてよりBリーグ屈指の強豪であるジェッツだが、彼らはV9を成し遂げた読売ジャイアンツのような存在を目指し、本気で強化を続けている。
対する宇都宮ブレックスは昨シーズンのレギュラーシーズンで圧倒的な強さを見せ、クラブ史上最高、Bリーグ史上歴代3位の成績を残したチームだ。しかも、昨シーズンから主力が変わらず、選手の入れ替えも1人だけ。今季こそBリーグの頂点を目指している。
何よりこの2チームはBリーグ誕生から同じ地区でしのぎを削ってきた歴史とライバル関係がある。Bリーグ発足後の8シーズン、東地区のタイトルはほとんどこの2チームしか手にしていない。それでいてBリーグ誕生以降の公式戦の対戦成績は、ホームのジェッツから見て26勝30敗と熱戦を繰り広げている。
今シーズンからBリーグでプレーすることになった渡邊雄太は、開幕戦を終えて、こう話していた。
「試合前にアップに出たときに、宇都宮のファンの方たちがたくさんいたことにすごく驚いて。チームメイトとかに『宇都宮からもあんなにファンが来るんやね?』と話したら『いや、少ないくらいだよ!』と言われていたので。すごいなと思って。
今回に関しては、一般販売に回らずに、完売したと聞いているので。それこそ、チケットを取るために、うちらのファンクラブに入っているのかなとか……色々と想像したんです。でも、あれだけアウェーのお客さんが来てくれて、ああいう展開になると、余計に盛り上がりますし。ヒリヒリした良い緊張感の中でプレーできていたので、今日は本当に無事に勝てて良かったです」