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「自分、中学、高校とちょっとショボかったので…」“ドラフト1位候補”154kmサウスポー・金丸夢斗に「左腕王国」埼玉西武を推したい納得のワケ

posted2024/10/03 06:03

 
「自分、中学、高校とちょっとショボかったので…」“ドラフト1位候補”154kmサウスポー・金丸夢斗に「左腕王国」埼玉西武を推したい納得のワケ<Number Web> photograph by JIJI PRESS

今年のドラフトの「目玉候補」でもある関大4年の金丸夢斗(左)。新人王候補でもある武内夏暉(右)ら擁する「左腕王国」西武が向いている?

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安倍昌彦

安倍昌彦Masahiko Abe

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 今年もドラフト会議の季節が近づいてきた。注目選手のひとりに挙がるのが、関西大のエースで最速154kmを誇るサウスポー・金丸夢斗だ。春には侍ジャパンにも選出されるなど、競合も予想されるドラ1候補だが、ベテラン記者が「埼玉西武に合いそう…」と感じた理由とは?《全2回の2回目/最初から読む》

 さまざまな要因があったにせよ、今季の埼玉西武ライオンズの48勝91敗2引き分けの勝率.345(以下、9月30日現在)というシーズン成績は、不名誉の一語に尽きるだろう。

 現象だけ見ると、チーム打率.211、チーム総得点で首位・ソフトバンクの60%にも満たない344得点。記録的な極貧打線が低迷の大きな理由だったのだろうが、一方でチーム防御率3.06はリーグ4位。昨年の最下位から2位に躍進した日本ハムの「2.98」とそんなに変わらない。

 その内容だって結構、先は明るい。

 新人王候補最右翼とも評されるルーキー・武内夏暉(10勝6敗・防御率2.17)に、3年目の隅田知一郎(9勝10敗・防御率2.80)は奮投がなかなか勝ち星に置き換わらなかった時期もあったが、「13勝」くらいには値する投球内容。中継ぎエース・佐藤隼輔(44試合16ホールド・防御率1.70)に、今季一軍初勝利を挙げた菅井信也(3年目)、剛球・羽田慎之介。横浜高から1年目の杉山遙希も、早くも一軍先発を経験した。

 これらの投手がすべて「左腕」。2、3年後には、「左腕王国」も夢じゃない。ならば、ここはドラフト1位で関西大・金丸夢斗投手(177cm78kg・左投左打・神港橘高)を獲得し、左腕王国建国をより確かなものにしておくのも手だ。

「自分、中学、高校とちょっとショボかったので」

 懸念の「チーム打率.211」はどうするんだ?

 こればっかりはアマチュアのバットマン、1人、2人獲ったところでそう簡単に変わるもんじゃない。そこはプロ球界からの手当てを考えるべきだ。

 そんなふうに夢想すると、今の西武が金丸夢斗には、とても合っていると思う。「左腕投手陣の強化」という意味はもちろんだが、それは数年後のことだ。

「自分、中学、高校とちょっとショボかったので。高校進学も私学から声かからなかったし、高校も普通の公立でしたし」

【次ページ】 あえて「左腕王国・西武」こそ最適の就職先?

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