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ドジャースの世界一“まさかの3番手”予想「大谷翔平がいて勝率メジャー1位」なのになぜ厳しい? 米名物記者が本音で語る「投手力は疑問だらけ」 

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水次祥子

水次祥子Shoko Mizutsugi

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posted2024/10/01 17:00

ドジャースの世界一“まさかの3番手”予想「大谷翔平がいて勝率メジャー1位」なのになぜ厳しい? 米名物記者が本音で語る「投手力は疑問だらけ」<Number Web> photograph by JIJI PRESS

大谷翔平がいるドジャース。これから臨むポストシーズンで世界一の可能性は?

 ポストシーズンで先発できる投手は山本由伸とフラーティ、2度目のトミー・ジョン手術から5月に復帰したウォーカー・ビューラー、新人のランドン・ナックといった顔ぶれ。右肩腱板の損傷で長期離脱し9月10日に復帰したばかりの山本は、復帰後4試合はいずれも5イニング以下の登板となっており、ビューラーも今季は1試合平均4.7イニングにとどまっている。フラーティは移籍後に登板した10試合のうち4試合で6回以上を投げているが平均すると6回をやや下回り、ナックは今季15試合の登板中6回以上を投げたのが2試合だけにとどまっている。

「オオタニがキーマンになる」

 ESPN電子版はポストシーズンを展望する9月26日付の記事で、専属記者がドジャースのポストシーズンをテーマに議論を戦わせている。その中でアルデン・ゴンザレス記者は「投手力は良くない。それを前提にして考えるべきことは、投手力をカバーして余りあるほど打線が打てるかどうかだ」と指摘している。

 再びミラー記者にドジャースの打線について聞いてみた。

「ドジャースはオオタニというメジャー最高の選手も手に入れた。オオタニの初めてのポストシーズンでもあり、とにかく期待は大きい。彼が昨年オフにFAとなり北米史上最高額の10年総額7億ドルという超大型契約で移籍したとき、彼自身がとてつもなく大きな重圧を背負うことになったと思った。だがそれに押しつぶされることなく、1年目で周囲の期待を遥かに超える働きをし、ナ・リーグMVPに選出されるのもまず間違いないという最高のシーズンを送った。彼が打線を引っ張るキーマンになる」

 レギュラーシーズンを終えた大谷の成績は、159試合でリーグ2位の打率.310、54本塁打、130打点で打撃2冠、リーグ2位の59盗塁。2度目の右肘手術からのリハビリに取り組みながらも、前人未到の「50本塁打、50盗塁」を達成するなどメジャーの歴史の中でも最高の成績を残したと評された。ミラー記者が続ける。

【次ページ】 新しい武器「オオタニの足」

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