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最初の大谷翔平伝説…大谷が語った「人生一番の試合」、「伝説の17奪三振(18アウト中)」を体感した対戦相手が証言する「新品のバットが凹んだ」

posted2024/09/29 11:02

 
最初の大谷翔平伝説…大谷が語った「人生一番の試合」、「伝説の17奪三振(18アウト中)」を体感した対戦相手が証言する「新品のバットが凹んだ」<Number Web> photograph by Sankei Shimbun

写真は花巻東高3年のときの大谷翔平。大谷が「人生一番の試合」と語った伝説の1日を証言で振り返る

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中村計

中村計Kei Nakamura

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Sankei Shimbun

「6打数6安打10打点3本塁打」伝説的な試合で史上初の50-50を達成した大谷翔平(30歳)。その大谷がかつて「人生一番の試合」と語ったゲームがある。中学1年の夏、12歳のピッチャー大谷は全18アウト中17奪三振というとんでもない記録を残す。
その試合の対戦相手で、ただ1人タイムリーヒットを放った笹川裕二郎さんが証言する“最初の大谷伝説”。【全2回の前編/後編も公開中】

◆◆◆

――最初の大谷伝説といっていいと思うのですが、中学1年の夏、水沢リトルのエースだった大谷は東北大会の準決勝で、笹川さんのいる福島リトルとぶつかりました。そこで、17奪三振(6回戦制・全18アウト)をマークし、7-1で勝利するという、とんでもない試合をしています。でも、それ以上にある意味、驚いたのが、そんな大谷から福島リトルは1点を取っているんですよね。9連続三振を奪われて迎えた4回裏2アウト、内野安打で出塁したランナーが一塁にいました。その場面でタイムリーを放ったのが4番を打っていた笹川さんだったわけですね。

笹川裕二郎さん(以下、笹川) いちばんキャッチャー寄りに立って、バットを短く持って、2球目か3球目だと思うんですけど、真っ直ぐだけを待っていました。ちょっと浮いてくれないかなと思いながら。そうしたら、ちょっとだけ浮いてきたので、当て打ちしたんです。ポンって弾いただけで、振り切ってない。そうしたら、たまたま左中間を抜けていったんです。

「新品のバットが凹んでしまった」

――やはり今まで見たことがない速球でしたか。当時の福島リトルの監督、佐藤英明さんは、抑え投手の役割も果たしていた笹川さんを引き合いに出して「笹川は116、7キロぐらい出ていて、それよりも速かった」と驚いていました。

笹川 大谷は120キロ中盤くらいは出ていたと思います。しかも、リトルは(投手板と本塁の)距離が約14メートルしかない。

――通常は18.44メートルです。

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