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65億円移籍のロシアで“ハブられ”、屈辱のW杯も…「日本に感謝だ。引退したら旅行したい」“今は6児の父”暴れん坊FWフッキ38歳が語るワケ 

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沢田啓明

沢田啓明Hiroaki Sawada

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photograph byHiroaki Sawada

posted2024/09/23 11:05

65億円移籍のロシアで“ハブられ”、屈辱のW杯も…「日本に感謝だ。引退したら旅行したい」“今は6児の父”暴れん坊FWフッキ38歳が語るワケ<Number Web> photograph by Hiroaki Sawada

現在は母国ブラジルのクラブでプレーを続けるフッキ。38歳の今もなお意気軒昂だった

「日本のクラブと対戦すると、普段にも増して気合が入ったんだ」

――2020年末、契約満了で上海上港を退団。アトレチコ・ミネイロに入団したわけですが、そのいきさつは?

「イングランド、ポルトガル、そしてブラジルの複数のクラブからオファーをもらったんだけど、子供たちが長くブラジルを離れていたので、母国へ帰ろうと思った。最も熱心だったアトレチコを選んだ」

――以後、アトレチコでは最初のシーズンから大活躍で、現在ではチーム随一の人気選手です。クラブとの契約は2026年末まで。そのときは40歳になっていますが、契約満了後はどうするつもりですか?

「今はわからない。まだプレーできると思ったら現役を続けるだろうし、無理だと判断したら引退するかもしれない」

引退したらもちろん日本にも行きたいね

――現役引退後は、何をしようと考えていますか?

「まだ何も考えていない。できれば、家族と一緒に世界中を旅行したい。そのときは、もちろん日本へも行きたいね」

――私生活では、長年連れ添い、3人の子供をもうけた夫人と2019年7月に離婚し、それからわずか4カ月後、前夫人の姪と再婚して物議を醸しました。2年前、二番目の奥さんとの間に娘が生まれ、先月、また娘が生まれました。他に一人、養子の娘がいるので、6児の父ですね。

「前妻の子供たちとも、頻繁に会っている。今は、公私両面で最高に幸せだ」

――多くの苦難を乗り越え、フットボーラーとして大きな成功を収めた。これだけのキャリアを築くことができた理由を、自分ではどう考えていますか?

「絶対に成功するんだ、という強い決意を持ち、多くのことを犠牲にしながら、粘り強い努力を続けることだろうね。才能があるだけでは、成功できない。僕の場合は、若くして渡った日本で他者を尊重すること、規律を守ることなどを学んだのが人生において大いに役だった。だから、日本と日本の人々にとても感謝している」

手を付けられない暴れん坊だが色々と考えていた

 スピードとパワーを全開にしてマーカーを蹴散らし、豪快無比のシュートを叩き込む一方で、超人ハルクさながらに全身で怒りを表わして審判に抗議する姿から、かつて、日本のファンの多くは「手の付けられない暴れん坊」というイメージを持ったのではないか。

 しかし、彼は彼なりに色々と考えていた。

【次ページ】 6児の父になっても、Jリーグ時代から…

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