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[独占インタビュー]遠藤航「スタメンもサブも関係ない」
posted2024/08/29 09:01
text by
山中忍Shinobu Yamanaka
photograph by
Ryu Voelkel
確かな地位を築いたはずが、今年も彼の周囲は騒がしい。しかし、当の本人は噂も批判も不要論も、どこ吹く風。与えられた場所で価値を証明することに変わりはない。鋼鉄の男が見据えているのは、チームの頂点だけだ。
プロの世界は、激しい生存競争が当たり前。とはいえ、「サバイバル」という言葉がリバプール2年目の遠藤航に当てはまる事実が、改めてプレミアリーグ強豪の厳しさを物語る。
遠藤は、主軸となって移籍1年目を終えていた。極めて攻撃的なユルゲン・クロップ率いるチームで、新ボランチとしての適応期間は必要だった。だが、昨年12月上旬からはリーグ戦でもスタメンに定着。最終節までの24試合のうち、アジアカップと怪我で離脱した4試合を除く20試合でピッチに立ち、18試合に先発した。序盤戦からレギュラーだったカラバオカップでは、優勝に大きく貢献。延長を含む120分間の決勝では、途中で足首を痛めていながらも、キャプテンのフィルジル・ファンダイクと並ぶピッチ上のリーダーとして頼りにされ続けた。
ところが、昨季限りでの勇退が決まっていたクロップの後任が決まるや否や、遠藤の放出が噂され始める。まずは、新監督のアルネ・スロットが、古巣フェイエノールトからマッツ・ウィーファーを呼び寄せるとの噂。続いて、クラブが応じなかったマルセイユからのオファー。プレシーズンのアメリカ遠征から戻る頃には、レアル・ソシエダからのマルティン・スビメンディ獲得説が浮上した。