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「マジかよ!」“スペイン戦あのオフサイド”細谷真大、藤田譲瑠チマと小久保玲央ブライアンは号泣…“TVが報じない”本音「追いつけたら波が」
text by
了戒美子Yoshiko Ryokai
photograph byTakuya Kaneko/JMPA
posted2024/08/11 11:01
スペイン戦、細谷真大と藤田譲瑠チマの特性がお互いに出たファインゴール……のはずだったが
「あそこで追いつけていたら波に乗れていたと思う。取り消されてしまい、そこからの展開も先制されていたので苦しくなった」
一旦は得点を喜んだだけに“取り消された”と気持ち的には落差が大きかったことを認めた。それでもハーフタイムには「1点決めれば流れに乗れる」と声を掛け合った。だが、73分、86分の失点はともにコーナーキックから。
「セットプレーでああいう形で失点して難しくなってしまった」
試合後、ピッチで涙を流した小久保は、むしろ失点を自らのこととして嘆いた。
藤田「あのような時に決められる能力や運」
小久保と同じく、号泣していた主将・藤田譲瑠チマは、試合の流れではなくこのシーンそのものから課題を感じていた。
「1点目(になるはずだった場面)もオフサイドになってしまったけど、あのような時に決められる能力や運が必要になると思う。そういうものを今後のサッカー人生で積み上げていければ。 まずは決めきれれば」
つまり、運も実力も含んだ決定力が欠けていた。それこそが問題だとしていた。今どきの言い方をすれば“矢印を自分に向けて”ものごとを考えている様子だった。
こうして複数の言葉を振り返ってみると、やはりそれぞれの立場でプレーや気持ちに多少の影響を受けたシーンだったように思う。
なお何かしらプラスの出来事があったときに、例えば“三笘の1mm”のようなキャッチフレーズが誕生するのは喜ばしいこと。だがこの場合、ネガティブな場面だけに“細谷の1mm”のように表現するのは少し違う気がする。
この得点が決まっていたとしても、勝てたかどうかは別問題。それでも、試合を左右する一つのVARとゴール取り消しだった。
<つづく>