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「野茂英雄さんの存在が大きい」大谷翔平・山本由伸も…斎藤隆が知るドジャースの“日本的な人情”「スタッフに本気で怒られた」深い理由
posted2024/07/07 17:02
text by
間淳Jun Aida
photograph by
Koji Asakura/Nanae Suzuki
パイオニア野茂英雄、現在は大谷翔平に山本由伸と30年間にわたって日本人選手が活躍し続けるロサンゼルス・ドジャース。36歳にしてのマイナー契約からクローザーへと這い上がった斎藤隆氏が知る“日本人が活躍しやすい環境”とは。(敬称略。全3回の第3回/第1回、第2回も配信中)
周囲の反対や雑音を結果で封じた。
元メジャーリーガーの斎藤隆はいつ居場所を失うのか分からない不安と戦いながら、メジャー1年目を駆け抜けた。開幕直後にメジャーに昇格し、その1カ月半後からはクローザーに座った。72試合に登板して6勝2敗24セーブ、防御率2.07。無謀と思われていた挑戦は結実した。
日本人がプレーしやすい環境としてNo.1です
斎藤がメジャーで成功できた理由は1つではないだろう。
投手としての能力や覚悟はもちろん、米国のボールや打者の特徴が自身の投球スタイルと相性が良かった点も自身が挙げている。そして、もう1つ、斎藤が強調するのがドジャースへの入団だ。
「最初に声をかけてくれたのがレッズだったので、自分はレッズに行くつもりでした。ただ、色々あってドジャースを選びました。結果的にドジャースを選んで正解でした。日本人がプレーしやすい環境としてはメジャーナンバーワンです」
斎藤が入団した2006年、すでにドジャースは野茂英雄氏や石井一久氏と契約した実績があった。韓国人初のメジャーリーガー朴賛浩や台湾出身の郭泓志が所属したこともあり、球団にはアジア担当の部署があった。ドジャースを離れてからメジャー4球団でプレーしている斎藤さんは「野茂さんの存在が大きかったです。ドジャースはアジア出身選手への考え方がメジャーの球団の中で突出していました」と語る。
日本人スタッフ、快適なLA生活のための冊子
ドジャースは選手が野球に集中できる環境を整える意識が際立っていたという。