25歳当時のインタビューでは「シンプルに細かくパスをつないでいくのが、サッカーだというイメージがあった」と語っており、ロングボールで積極的にチャンスメイクを試みよというマガト監督の指示には、当初こそ価値観の違いを覚えていたようだ。

「そういう意味で、マガト監督のサッカー観には影響を受けました」

08年、ボルフスブルクに移籍した長谷部（右）とマガト監督（当時）　©AFLO

   ただそれを受け入れたことによってレギュラーポジションを獲得し、ブンデスリーガ優勝メンバーの一員となる。

まさか恩師に“戦力外”扱いを受けるとは…

　長谷部がドイツで戦う上での礎には、マガトとの出会いがあった。

　ただその一方で……2012-13シーズンにはプレミア移籍を模索しながらもボルフスブルク残留となった際、再び監督の座にいたマガトは容赦なく長谷部を“戦力外”扱いにした。開幕から約3カ月続いた苦難は、長谷部のキャリア最大のピンチとして知られている。