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大谷翔平の番記者が見たヘビースモーカー水原一平騒動の“生々しい記憶”「記事掲載後、彼の父からDMが」「傍聴席から見た表情は…」 

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柳原直之(スポーツニッポン)

柳原直之(スポーツニッポン)Naoyuki Yanagihara

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posted2024/05/08 06:03

大谷翔平の番記者が見たヘビースモーカー水原一平騒動の“生々しい記憶”「記事掲載後、彼の父からDMが」「傍聴席から見た表情は…」<Number Web> photograph by Nanae Suzuki

メジャー開幕直後、大騒動の渦中の人となった水原一平氏。番記者が見た素顔とは

 絶望に打ちひしがれ、憔悴しきった様子を想像していただけに、あまりにもいつも通りの水原容疑者の表情は意外で、感情が読めなかった。別の日本人記者は「反省しているようには見えなかった」と話したが、その印象は否定できなかった。

 水原容疑者は大谷の通訳以外にもキャッチボール相手やビデオ撮影係、私生活では運転手役も務めた。

 21年12月に大リーグの旧労使協定が失効したロックアウト中には、選手契約が凍結され、監督、コーチだけでなく職員も選手と連絡を取ることが許されないなど厳しいルールが敷かれていたため、エ軍を一時的に退職し、練習や生活をサポート。紛れもなく公私にわたり不可欠な存在だった。父・英政氏が「球団内外問わず」を否定したように――問題が発覚するまでは、家族や大谷とは密に連絡を取っていたのかもしれない。

水原一平は、どんな人物なのか分からなくなった

 私は同じ3月22日付のスポニチで〈愚行に違いはないが、水原通訳が“悪人”だと思ったことは一度もない。〉と記したが――その後の報道や傍聴席から見た様子を受けて、水原容疑者が本当はどんな人物なのか分からなくなった。

 連邦地検によると、水原容疑者は大谷選手の口座から違法賭博の胴元側に1600万ドル(約24億5000万円)以上を不正送金した疑いがあり、次の5月14日(日本時間15日)の手続きで罪状認否を行うとみられる。<第1回「大谷とドジャースのクリケットバット」編からつづく>

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