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中田翔のリアルな評判…龍空ら中日選手が続々証言「ベンチでボソッと言うんですよ」ド派手な金髪、グッズ売上1位「衝撃の人気度」
text by
長尾隆広Takahiro Nagao
photograph byJIJI PRESS
posted2024/04/28 11:02
今季から中日に移籍した中田翔。チーム内の評判を選手たちに聞いた
証言でわかった「中田の影響」
唯一、不安な面を挙げるとするならば予期せぬ離脱だ。プロ17年目となれば、常に健康体でなど言っていられない。満身創痍で日々グラウンドに立っている。5度もゴールデン・グラブ賞を獲得する実力者ゆえ、守備固めで試合の終盤に交代させることも簡単な判断ではない。それでも首脳陣は常に「最悪の事態」を回避すべくリスク管理をしている。
ドラゴンズの直近10年でのAクラスは、コロナ禍で開幕が遅れクライマックスシリーズが開催されなかった20年の一度のみ。現有戦力の大半が、ひりついた上位争いを経験していない。ここまでの証言を聞けば、中田の存在は外部から見ている人間の想像を超えるほど大きい。立浪監督が慎重に起用する理由も大きく頷けるし、中田、中島、涌井秀章といった他球団で日本一を知るベテランに、細川、岡林、石川昂弥ら若手の勢いが交わって優勝してこそ、長年無理難題と言われ続けた「若手の成長と結果」がようやくリンクしてくる。
まずは8年前に越えられなかった「5月の壁」が竜を待つ。前回単独首位に立った16年は、5月8日に首位となったものの、その後はずるずると後退し順位を下げ、終わってみれば借金24の最下位に沈んでいる。桜の季節も終わり、初夏が近づく。「翔竜」に期待は膨らむ。