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酒の肴に野球の記録BACK NUMBER
首位打者・大谷翔平の得点圏打率.130だが「トラウトらと同じで問題ない」ワケ…初球打ち打率4割、39本塁打もスゴい中で“データ以外の懸念”
posted2024/04/24 17:01
text by
広尾晃Kou Hiroo
photograph by
Nanae Suzuki
松井秀喜のMLB通算本塁打を抜いた大谷翔平だが、相変わらず安打を量産している。4月23日終了時点でリーグ1位の36安打、僚友ムーキー・ベッツより2本多い。打率は.364でナ・リーグ1位だ。
大谷は1割台の一方でベッツが“5割超え”
大谷翔平は昨年、リーグ2位の21敬遠(IBB)、エンゼルス時代はなかなか勝負してもらえなかったのだが、今季は1番ムーキー・ベッツ、3番フレディ・フリーマンと2人のMVP男に挟まれた2番を打ち、現時点でIBBは0。勝負してもらえているから、安打数も増えている。
「首位打者」はイチローが2回獲得しているが、日本人では彼だけだ。そして「最多安打」は、イチローが7回も記録しているが、他の日本人選手は記録していない。MLBの打撃タイトルではないが「シーズンで最も多くの安打を打った男」は、首位打者と共に記録男・大谷翔平の新しい勲章になるかもしれない。
ところで、大谷翔平の「得点圏打率」が低いことが一部で話題になっている。
得点圏とは走者が二塁以上にいる状況のこと。MLBではRISP(Runners in Scoring Position)といい、データサイトに載っているごく一般的な指標だ。
4月21日終了時点で大谷の得点圏での打撃成績は
15試23打3安0本5点、打率.130
ナ・リーグ規定打席以上の92人の中で86位だ。これはいくらなんでも低すぎるだろう、という話である。ちなみに得点圏での打率1位は、僚友ムーキー・ベッツ。なんと.529(14試17打9安1本13点)。ここまでのドジャースを引っ張ってきたのは、ベッツだと言える。
過去、大谷の得点圏は「通算打率より少し高い」
だとすると大谷の得点圏での打率の低さは「どげんかせんといかん!」のか?
筆者は全く問題ないと考える。