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阪神・梅野隆太郎からの助言で「考えを改めた」DeNA山本祐大25歳が語る「正捕手への覚悟」「打撃で意識しているのは…」 

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石塚隆

石塚隆Takashi Ishizuka

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posted2024/04/22 11:02

阪神・梅野隆太郎からの助言で「考えを改めた」DeNA山本祐大25歳が語る「正捕手への覚悟」「打撃で意識しているのは…」<Number Web> photograph by JIJI PRESS

DeNAの正捕手への道を歩んでいる山本祐大。完璧主義と自己分析する山本の考えを変えたのが、梅野隆太郎の言葉だったという

途中出場した試合で辛酸を嘗めたことも

 アンドレ・ジャクソンやアンソニー・ケイといった新加入した外国人投手と組むこともあれば、投手交代のタイミングで途中からゲームに入ることも増えてきた。起用法も多岐に渡り、それに付随し責任も重くなっていく。

 捕手として喜びを感じることもあれば、当然、悔しい思いを経験することもある。直近の試合で思い出されるのは4月14日のヤクルト戦(横浜スタジアム)だ。0対2のビハインドの7回表、ソフトバンクからDeNAに移籍した森唯斗が、横浜ブルーのユニフォームをまとい初めてハマスタのマウンドに立った。山本もまた交代でマスクをかぶったのだが、味方のエラーが3つも絡み1イニングで7失点(自責点1)してしまう。

「流れを変えるという意味で、試合に出させてもらったと思うのですが、逆に相手に試合を決められてしまった。自分としてはまだまだだなと思いましたし、悔しさはありますが、これをいかに次に繋げていくかが大事。今後も試行錯誤していきたい」

 山本は真っすぐな目で言った。失敗を糧とし成長すること、そして引きずることなく切り替えていくこと。正捕手への道は簡単ではないが、着実に一歩一歩進んでいるようだ。

さらに成長しているバッティング

 持ち味であるスローイングを始め、キャッチング、ブロッキング、インサイドワークと完全に一軍レベルに達している山本ではあるが、欠かすことのできない武器がそのバッティングである。

 昨季はキャリアハイとなる打率.277という成績を残し“打てる捕手”を印象付けたが、今季も継続して打撃は好調だ。ここまで打率.295、OPS.789、得点圏打率.308(データは4月22日現在、以下同)と上々の成績を記録している。1シーズンだけ状態が良く、翌年ガクッと成績を落とすことが珍しいことではない世界だが、山本は昨年以上にボールの見極めが鮮明であり、バッティングカウントではしっかりとコンタクトできている。自分の打撃の状態を山本は次のように語る。

【次ページ】 出塁率がカギだと思っている

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