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ハマ街ダイアリーBACK NUMBER
阪神・梅野隆太郎からの助言で「考えを改めた」DeNA山本祐大25歳が語る「正捕手への覚悟」「打撃で意識しているのは…」
text by
石塚隆Takashi Ishizuka
photograph byJIJI PRESS
posted2024/04/22 11:02
DeNAの正捕手への道を歩んでいる山本祐大。完璧主義と自己分析する山本の考えを変えたのが、梅野隆太郎の言葉だったという
相川コーチの証言
そして今シーズン、東の言葉通り、開幕からここまでチームは19試合を消化し、山本は13試合でスタメンマスクをかぶっている。過去、DeNAは投手によって併用制で捕手を起用してきたが、昨季後半から山本は、その枠を超え多くの投手とバッテリーを組む機会を得てきている。これが先ほど述べていた「昨シーズン後半の経験」であり、首脳陣からの山本への信頼の厚さが窺われる。
出番が増えることで、相川亮二ディフェンスチーフ兼バッテリーコーチからは、次のように喝を入れられた。
「毎試合、ファイティングポーズを取れるようにしなさい」
苦しい時ほどファイティングポーズを
山本は、頷きながら言う。
「勝っている時はいいですけど、負けが込んでしんどくなった時こそ、『今日はやってやるぞ!』という気持ちで向かっていけるかが大事だぞって。本当にその通りだと思いますし、苦しい時ほどファイティングポーズを取っていきたいと思っています」
守備の時、ただひとりバックスクリーンの方向を見ている捕手。つまり投手や野手から常に視線を浴びる存在であり、チームに安心感を与え鼓舞する役目が求められる。捕手は戦う姿勢を誰よりも見せなければならない。
阪神・梅野からの言葉
またレギュラーとして試合に出る上で心の中に浮かぶのが、この数年、自主トレをともにしている阪神の梅野隆太郎の言葉だ。
「梅野さんからは、とにかく『コツコツやっていくことが大事だよ』って。初めから上手くいくことはない、と。でもどうしても僕は、初めから上手くやりたいというか、完璧主義のところがちょっとあるんですよ。梅野さんからそういった言葉を頂いて、考えを改めたというか、毎日が成長の場だと思うようになりましたし、今できないことも明日はできるように。また長期的に1~2年見てできるようにするには、本当に毎日コツコツやることが大事なんだって実感しています」