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17歳で118億円移籍…“マドリーがホレた宝石”エンドリッキとは何者か「YouTubeきっかけで名門入り」「ブラジル代表で衝撃の2戦連発」
posted2024/04/17 17:02
text by
沢田啓明Hiroaki Sawada
photograph by
Catherine Ivill/Getty Images
欧州チャンピオンズリーグの準々決勝で、スペインの「白い巨人」レアル・マドリーが昨季の覇者マンチェスター・シティ(イングランド)と激突。4月9日、ホームで第1レグを戦い、凄まじい点の取り合いの末、3-3で引き分けた(第2レグは4月17日、マンチェスターで行なわれる)。
レアル・マドリーは、欧州チャンピオンズリーグを最多の14回制覇するなど、言わずと知れた世界一のクラブだ。攻撃陣には、本来はMFだがセンターフォワード(CF)としてプレーするイングランド代表のジュード・ベリンガム(20)、左ウイングのビニシウス・ジュニオールと右ウイングのロドリゴ(いずれも23歳/ブラジル代表)ら若きスーパースターが揃う。今季終了後には、世界最高のアタッカーと目されるフランス代表FWキリアン・エムバペ(25、パリ・サンジェルマン)の加入が濃厚とされる。
「近年、ブラジルが生んだ最高の宝石」とも
この超スター軍団に、今年7月末に入団するブラジル出身の17歳の宝石がいる。エンドリッキ。本来はCFだが、トップ下、右サイドでもプレーできる。
身長173cmと小柄だが、頑健。全身をまるでゴムまりのように弾ませ、ダイナミックにボールを追う。柔らかいボールタッチと敏捷さでマーカーを次々とかわし、左足から強烈なシュートを叩き込む。超ロングシュート、バイシクルキック、ループシュートといったトリッキーなプレーも得意で、ブラジル人らしい創造性とファンタジーを嬉々として表現する。その一方で、自分よりはるかに大柄なDFと激しく身体をぶつけ合うことも厭わない。
華麗さ、抜け目なさ、泥臭さを併せ持ち、かつてバルセロナ、ブラジル代表などで活躍した名CFロマーリオを髣髴とさせる。国内では「近年、ブラジルが生んだ最高のジョイア(宝石)」と評される。
YouTubeでプレー投稿が名門入団につながった
ブラジルでは「フットボール不毛の地」とされる首都ブラジリアの郊外で生まれた。4歳でボールを蹴り始め、すぐに非凡な才能を発揮する。