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「盛大にブーイングされるかも」大谷翔平の騒動をNY記者はどう見てる?「オオタニが嘘をつくとは考えにくい」が「質疑応答は必要だった」
text by
杉浦大介Daisuke Sugiura
photograph byNanae Suzuki
posted2024/04/03 11:02
アメリカ東海岸でも話題を集めている大谷翔平。予期せぬスキャンダルへの反応は?
振り返ってみれば、会見を開いた際、大谷はやはり質問にも可能な限りの形で答えるべきだったと思う。調査中なのであれば、質疑応答は避けたいというのはもちろんわかる。会見で話したことは記録に残るわけで、そこで話したことが真実ではなかったとしたら、いずれ明るみに出てしまうはずだから、彼が事実以外を言っていたとは思っていない。すぐに明らかになるような嘘を大谷がつくとは到底考え難い。
ただ、たとえそうだとしても、一方的に自身の見方を話すだけでなく、疑問点への質問に少しでも対応していたら、受け取る側の印象も変わっていたのではないかと思う。それをしなかったがゆえに、アメリカでは懐疑的な人が増えてしまったという印象もある。すべての真実が明るみに出るまで、その状態は続くのではないか。
スーパースターにスキャンダルは関係ない?
これから先、大谷の一挙一同がこれまで以上に注目されるが、私は今回の件がパフォーマンスに影響するとは考えていない。最高レベルのスーパースターというのは何か大きなスキャンダルがあったとしても、フィールド上では集中し、結果が出せるものだ。外側からのノイズをシャットアウトできるのも一流選手の特徴だといっていい。
大谷はこれまでも莫大なプレッシャーをはねのけ、常に好結果を出してきた。もともとそれほど頻繁にメディア対応する選手ではなく、メディアとの緊迫したやりとりが障害になることもないだろう。優れたプレイヤーになることに人生を通じて集中し、歩んできた選手だから、雑音への対処も心得ているはずだ。大谷は今後もベースボールにフォーカスし、優れた成績を残し続けるだろうと思う。