濃度・オブ・ザ・リングBACK NUMBER
「圧倒される肉体美」を目指す新人女子プロレスラー…コンテストにも出場するZONESが語る“理想像”「実は体重が10kg減ったんです」
text by
橋本宗洋Norihiro Hashimoto
photograph byNorihiro Hashimoto、本人提供
posted2024/03/26 11:00
Evolution所属の新人女子レスラー・ZONES。右写真はボディコンテスト出場時の肉体
「筋肉美を活かした写真集とか、執筆もしてみたい」
3月5日には、筋トレYouTuber出身のちゃんよたと初タッグ。チーム名は「マッスルシスターズ」だ。この夏、2人でボディコンテストに出るプランもあるという。
「それに向けて減量を始めたところです。コンテストのために体を絞ると、その後に筋肉がつきやすくなるボーナスタイムがあるんです。体が乾いたスポンジみたいになって水を吸収する感じですね。諏訪魔さんには“もっと体を大きくしろ”と言われてるんですけど、いったん絞ったほうが大きくなるんでちょっと待ってくださいって(笑)」
3月27日のEvolution1周年大会では、同期のChiChiと対戦。これまでの対戦戦績は2勝1敗1分で、ここではっきり差を見せつけたいという。
「レスラーとしてのベクトルが違うと思うので。いつまでも“同期だからライバル”ではいけない。もっと上に行かないと」
レスラーとしてのし上がり、知名度や影響力を持つことでやりたいこともある。
「筋肉美を活かした写真集とか、執筆もしてみたいんです。具体的には自伝を出したい。元会社員で林業やってプライベートでもいろんな経験してますから。そんなレスラーなかなかいないでしょうし、自分だから伝えられることがあると思うので。
それと起業、社会貢献も。林業をしていたこともあって環境問題に関心があります。人の心に訴えて、感謝されることでお金をいただく。それが仕事だという感覚があるんです」
新人レスラーZONESの個性
激しく強気な試合ぶりの一方、リングを降りるともの静かでもある。住む場所は必ず公園の近くを選ぶそうだ。
「今の季節は梅の蕾が膨らんできたなとか、葉っぱの色が濃くなってきたなとか、自然を感じながらボーッとするのが好きで。1日に2回、公園に行ったりもします。そういうところでも環境への意識が出てきました」
デビューしてもうすぐ1年の新人が自伝出版まで考えているのには驚いた。けれど自然を愛するアマゾネスは、生き方すべてを“表現”にして伝えたいことがあるのだ。そのためにも強くなりたい、結果を出したい。異色の経歴と純粋な思い。そこにZONESの個性がある。