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熱狂とカオス!魅惑の南米直送便BACK NUMBER
ブラジル人記者「北朝鮮は閉鎖的だが応援は…」生観戦した日本代表をガチ評価「マエダはスーパーサイヤ人。“2人のオオサコ”もイイね」
text by
沢田啓明Hiroaki Sawada
photograph byKiichi Matsumoto/JMPA
posted2024/03/26 17:00
北朝鮮戦の日本代表スタメン。彼らの勝利を見た日本通のブラジル人記者はどう見ていたか
もしセレソン(ブラジル代表)がブラジルのフットボールの聖地マラカナン・スタジアムでベネズエラあたりに1点差で辛うじてリードしていて、しかも反撃を受けたら、間違いなく激しいブーイングが起きる。でも、コクリツでは誰もブーイングを浴びせなかった。これは、国民性、文化の違いなんだろうね」
ジュンヤ・イトウは少々デリケートな問題だね
――森保一監督は、性的暴行で訴えられているFW伊東純也を招集しませんでした。「本人を守るため」と説明しましたが、どう思いましたか?
「少々デリケートな問題だね。何が起きたのか、よくわからないし……。日本サッカー協会は、裁判所の判決が出てから態度を決めようとしているのかな。
ブラジルでも、2019年にネイマール(アルヒラル)がある女性から性的暴行で訴えられたことがあったが、証拠不十分で起訴されなかったから、セレソンへの招集には支障がなかった。FWアントニー(マンチェスター・ユナイテッド)は、昨年9月に元恋人からDVで訴えられ、代表招集を取り消された。以後、彼はクラブでのプレー内容が低下したこともあり、セレソンに呼ばれていない」
――この試合で、森保監督が選んだ先発メンバーをどう思いましたか?アジアカップでレギュラーだったMF遠藤航とFW久保建英が外れ、故障が癒えて代表へ復帰したGK大迫敬介も先発しませんでした。
「遠藤と久保が先発しなかったのは意外だったけど、クラブの試合での疲労を考慮したのかな。GKに関しては、僕は大迫を最も高く評価している。森保監督は、鈴木彩艶の将来性に懸けているようだね」
タナカがMOM。マエダはスーパーサイヤ人
――試合開始早々、日本が先制しました。
「理想的な展開。アジアカップでも、こういう流れにしたかった。その後も決定機を作ったから、前半のうちに2点目を奪って試合を決めたかった」
――ところが、後半、北朝鮮の反撃を受けて苦しみました。なぜあのような試合展開になったのだと思いますか?
「まず、北朝鮮が戦い方を変えてきた。日本にリードされており、あのままでは追加点を奪われる可能性が高かったから、攻勢に出るしかなかった。一方、森保監督は慎重な戦い方を選んだ。後半13分にMF遠藤を入れて守備を強化し、後半29分にはMF堂安の代わりにCB谷口彰悟を入れてフォーメーションを3バックに変えた」
――日本選手では、誰の出来が良かったと思いますか?