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〈マンガ〉藤井聡太王将3連覇でパイン姿のち「徹子の部屋」で将棋指南…「大谷さんも驚くけど、女流棋士と名コーチは20歳差婚!」観る将が描く
text by
千田純生JUNSEI CHIDA
photograph byJunsei Chida(illustration)/日本将棋連盟
posted2024/03/02 06:00
2月の将棋ハイライト。関連記事などからイラストをご覧になれます!
「絶対に中村真梨花女流四段とご結婚したラブパワーが、さらに気持ちを高めたはず!!」
妻氏はこう断言していますが(笑)、確かに公私の充実が飛躍の要因の1つなのだろうなと。千田八段の姿を見て、同じ名字である自分も精進せねば……と襟を正す次第です。
なお結婚と言えば……女流名人戦で「里見→福間」姓となった福間加奈女流五冠が西山朋佳女流三冠に3勝1敗で勝利し、女流名人を奪取しました。「福間でも女流名人」という美しい筆跡とともに浮かべた笑みが、とても素敵でした。
竜王戦では、会長職との兼業で多忙な日々を続ける羽生善治九段が竜王戦1組から降級となりました。ただ順位戦・名人戦とともに棋士の格を示す竜王戦において「32期連続在籍」という事実に、羽生先生の凄みをあらためて実感するわけで……加えて対局相手として勝利した丸山忠久九段の“頭に冷却シート3枚張り”も、さすがの凄みが(笑)。
2)冴える藤井将棋…王将戦3連覇と“珠洲市の駒”
竜王・名人を保持している藤井八冠は、冬の戦いでも白星を重ねています。まずは王将戦3連覇です。7、8日に東京都立川市で行われた第4局に勝利し、挑戦者の菅井八段に4連勝で2度目の防衛に成功しました。主催新聞社恒例の「勝利の記念撮影」では好物であるパイナップルのかぶり物……って今期一番攻めまくったもので来たなと思いましたが(笑)。
編集担当さんは第4局を取材したそうです。藤井王将の強さとともに、印象に残ったのは菅井八段の立ち振る舞いだったと言っていました。
「感想戦での菅井八段は頬に手をついて、言葉を絞り出すのも辛そうなほど打ちひしがれていたように映りました。それでも別会場の大盤解説会に姿を現した際には、一瞬の間がありながらも笑顔で『明日からも頑張って生きるしかないですね!』と明るい声でファンに呼びかける姿に、取材者という立場を忘れて心を打たれました」
確かに……名人戦での再戦こそなりませんでしたが、振り飛車の雄として再びタイトル挑戦する姿をぜひ期待したいです。
藤井八冠はこの王将戦で、大山康晴十五世名人を超えるタイトル戦20連覇を達成。そんな“絶対王者・藤井への再挑戦”という意味で棋王戦に臨んでいるのは、伊藤匠七段です。