「当たり前じゃないですか。起こっている事象を解決するために問題提起しただけ。そこは勘違いして欲しくないですね」

――なぜ今が発言のタイミングと感じたのでしょう？

「森保さんが日本代表を率いて5年が経ち、僕は怪我で離脱したとき以外はほとんどの活動に参加し、カタールW杯最終予選の途中から先発で出させてもらえるようになりました。予選中に決め事を積み上げる難しさを理解しつつも、そのときからこのままでいいのかなという想いがありました。

　もちろん森保さんのコンセプトは選手とも共有されていて、『いい守備からいい攻撃』といった枠組みがあり、僕自身もそれを理解した上でプレーしているつもりです。

　ただ、枠組みができたら、次は中身をどうしましょうっていうところをもっと突き詰めないといけないと思うんです。

　今大会で負けた第2戦のイラク戦と準々決勝のイラン戦では、自分たちが苦手とするロングボール主体の攻撃を相手がしてきたときに、どう対応するかの第2のオプションがなかった。さすがにもう、同じことを繰り返してはいけないと思いました」

イラン戦の試合中にキャプテンの遠藤と会話する守田　©︎Kiichi Matsumoto

ミーティングでは特別なところまで話が行かなかった

――イラク戦の2日後、森保監督がミーティングを開き、多くの選手に意見を述べさせた。それだけでは修正できなかった？

「あのミーティングで得たものは少なからずありました。もともと自分たちが実践できていた球際の強さや守備の距離感を再確認できた。また、カタールW杯で即興に近い形で3バックをやり、それが自分たちのオプションになっているという実感があったので、どういうときにそのオプションを行使するかという話もしました。ただ、できていたことを取り戻すのがメインとなり、特別なところにまで話が行きませんでした」

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