敗戦直後、意を決してチームの問題点を指摘した不動のボランチ。“監督批判”とも受け取られたその言葉の真意は何だったのか。胸の内に秘めてきた日本サッカーへの熱い想いを真摯に語った。
近年の日本代表のミックスゾーンの中で、最も緊張が走った瞬間だったに違いない。イランに敗れてアジアカップ敗退が決まった直後、守田英正はミックスゾーンの天井をときおり見上げながら、チームの問題点を指摘した。
「もういろいろ考えすぎてパンクというか。正直、アドバイスとか、外からこうした方がいいとか、チームとしてこれを徹底しようとか、もっと提示して欲しい。それはもう正直に言っていいかなって」
采配や戦術に関する要望だったため、瞬く間にネットで拡散され、森保一監督の解任を求める人々の格好の論拠となった。
ただし、あくまでミックスゾーンでの記者とのやりとりにすぎず、言葉が切り取られて一人歩きしている部分もあるだろう。
いったい28歳のボランチはどんな日本代表の未来を望んでいるのか? ポルトガルに戻った守田にオンラインで真意を聞いた。
日本代表をもっと強くできると信じているから発言した。
――いきなり本題をぶつけます。どんな想いで問題提起したのでしょう?
「自分を棚に上げて何を言っているんだという声もあるでしょうが、もちろん自分自身にも矢印を向けていて、僕のせいでイランに負けたと思っています。先制点を決めましたが、それ以外はほぼ決定的な仕事ができず、ボランチとして状況を変えられなかった。同点にされた場面では、僕がワンタッチで斜め前の(遠藤)航くんに出せたのにバックパスをしたのが失点の原因。カタールW杯のクロアチア戦でもそうだったんですが、苦しい展開でボールを失いたくないという想いが強くなり、大胆さが薄れてしまった。自分に非がありました。
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