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「だから、点を取らないと!」アジア杯で“不完全燃焼”堂安律と久保建英の品格、浅野拓磨はまたノイアーを…日本代表ゴールラッシュの背景
text by
NumberWeb編集部Sports Graphic Number Web
photograph byKiichi Matsumoto
posted2024/02/19 17:55
アジアカップ時の久保建英と堂安律。カタールの地で悔しさを味わった2人だが、現所属クラブで結果を残すことで自身の力を見せていくほかない
18日のブンデスリーガ、浅野が所属するボーフムはバイエルンと対戦し、3−2の逆転勝ちを手にした。残留争いから一歩でも抜け出したいチームを前進させたのは、1点ビハインドで浅野がカウンターから奪った同点ゴールだった。
カウンターからそのまま右サイドを直進した浅野は、ニアサイドをケアしたGKノイアーの逆を突くようにファーサイドに流し込み、今季6ゴール目を奪い取った。いわゆる“ニア上”を打ち抜いたカタールW杯ドイツ戦での決勝弾とは対照的なゴールには“ノイアーキラー”と表現しても大げさではないだろう。
何かと“大一番”でのゴールが多い浅野
浅野は何かと“大一番”での得点が印象に残る。全国高校サッカー選手権で得点王となり、森保監督が率いたサンフレッチェ広島時代にはJリーグチャンピオンシップ決勝セカンドレグで優勝を決定づけるゴールを挙げ、ロシアW杯とカタールW杯のアジア最終予選オーストラリア戦でもゴールをこじ開けた。さらに前述したカタールW杯ドイツ戦もしかり。
大会を通じてなかなかゴールを決められなくても、どこかで爆発する。その浅野の印象が定着したのがリオ五輪アジア最終予選、韓国との決勝戦だった。途中出場でピッチに送り込まれると、決勝点を含む2得点を挙げ、チームはアジアNo.1に輝いた。
「五輪には絶対に出たい。でも五輪は通過点。僕の目標はW杯に出ること。それが無理だとはまったく思ってません」
「W杯だってゴールじゃない」
ジョーカーの仕事に満足することなく、今後の展望について以上のように話していた。浅野は2024年、30歳の節目を迎えて円熟味も増す年齢に差し掛かるだけに、森保ジャパンでも印象的なゴールを再び陥れることはできるか。