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「だから、点を取らないと!」アジア杯で“不完全燃焼”堂安律と久保建英の品格、浅野拓磨はまたノイアーを…日本代表ゴールラッシュの背景
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NumberWeb編集部Sports Graphic Number Web
photograph byKiichi Matsumoto
posted2024/02/19 17:55
アジアカップ時の久保建英と堂安律。カタールの地で悔しさを味わった2人だが、現所属クラブで結果を残すことで自身の力を見せていくほかない
同大会で久保はインドネシア戦で相手DF陣がオフサイドだとセルフジャッジした隙を見逃さずゴールを陥れたり、屈強なイラン相手に巧みなゲームメークを見せるなど才能の一端を見せたが、自身初のチームタイトルを手にすることはできなかった。それゆえに“自分の限界”と今大会を総括したのかもしれない。
とはいえ久保は「ラ・レアル」の愛称で知られるレアル・ソシエダで、右サイドから中央に流れる特有のプレースタイルで相手を幻惑し、ラ・リーガの誇るトッププレイヤーの1人として認知されているのもまた事実だ。
古巣マジョルカを思いやる“品格”も
その久保がアジア杯で離脱していた間、ラ・レアルは非常に苦しんできた。チームは1月23日スペイン国王杯セルタ戦以来、CLパリ・サンジェルマン戦を含む5試合連続でノーゴールと決定力不足に苦しんできた。その中で風穴を開けたのは18日マジョルカ戦での久保だった。
立ち上がりに1点を先制されたソシエダが反撃したのは前半38分、やや敵陣に入ったところでボールを受けた久保はドリブル突破から左足シュートを選択。低弾道のボールは相手GKの手を弾き同点ゴール(今季7点目)となった。
古巣相手ということでゴール後のパフォーマンスを控える“品格”を見せた久保はその後もチャンスを作り、1人少なくなった相手に対して終了間際の勝ち越し点で2−1と勝点3を確保。久保もこの試合のMVPに選ばれた。
「良く言えばチームのためにやることはやれましたけど、悪く言えば自分のやりたいことはやれなかったので、こういう大会でチームが優先されるのは当たり前ですけど、それを押し通すぐらいの個が自分にはまだなかった」
アジアカップの自身の出来について、久保はこうも語っている。CLでの大逆転劇も含めて“強烈な個”を発揮するようになれば、日本代表にも還元してくれるはず。
また名手ノイアーを打ち破った浅野
<名言3>
サッカー選手である以上、サッカーを辞めるまで成長していかなければいけない。
(浅野拓磨/Number895号 2016年2月4日発売)
◇解説◇
浅野がまた世界的守護神マヌエル・ノイアーの牙城を打ち破った。