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藤井聡太21歳「対局以上に緊張しています」NHK解説者デビュー、大胆にツバキの花を…観る将マンガ家が描く“藤井八冠と将棋界の愛おしい1カ月”
posted2024/02/02 06:00
text by
千田純生JUNSEI CHIDA
photograph by
Junsei Chida(illustration)/日本将棋連盟
年が明けて将棋界も本格的なスタートを切り、年度末に向けて熱い戦いが続いています。
で、担当編集さんとやり取りをしていると。
「1月って、31日、大事な大事な順位戦A級なんですよね。アジア杯のバーレーン戦(双方サッカー好き)も同時進行であるんですけど……千田先生、いけます? 僕、テレビとタブレット駆使して観ますんで」
もちろんです! ということでいつもより1日遅いハイライトで恐縮ですが描いてみました。
1)順位戦A級ラストスパート!
まずは最新ニュースとして――藤井聡太八冠が待ち受ける名人戦挑戦権を懸けた、順位戦A級から振り返っていきましょう。31日の8回戦、一斉対局を終えての勝敗は以下の通り。
<第82期順位戦A級>※2月1日時点での成績順。カッコ内の数字は順位
6勝2敗:豊島将之九段(3)
5勝3敗:永瀬拓矢九段(4)、菅井竜也八段(6)
4勝4敗:渡辺明九段(1)、佐藤天彦九段(8)、中村太地八段(10)
3勝5敗:広瀬章人九段(2)、斎藤慎太郎八段(5)、稲葉陽八段(7)、佐々木勇気八段(9)
凄まじい混戦です……。
順位戦はYouTubeで視聴できる環境にある中で、どの対局を見ればいいのか本当に頭を悩ませるほどの好カードばかり。僕ら夫婦は永瀬九段-勇気八段の対局、担当編集さんは渡辺九段-太地八段の対局をメーンに見ていて、気付けば日付を越えてました。さらに豊島九段と斎藤八段の死闘(終局は午前0時52分!)は時間が経つのも忘れるほど……様々な名勝負を見られる現代将棋界のありがたみを実感する1日でした。
担当編集さんは「真剣勝負を見終わって興奮気味で寝られず、一夜明けても脳みそ溶けてます」と言ってましたが(笑)、実際に対局者として長時間向き合う棋士の方々にはリスペクトばかりです。
「将棋界のいちばん長い日」最終局の日付は…
名人戦挑戦、さらにA級残留を巡る戦いは最終局へともつれ込むことになりました。
<順位戦A級最終局のカード>※左が先手
菅井-豊島、渡辺-広瀬、永瀬-中村太、稲葉-佐藤天、斎藤慎-佐々木勇
「将棋界のいちばん長い日」とも称される大熱戦が、今から楽しみ! というところで、担当編集さんからまた連絡が。