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藤井聡太21歳「対局以上に緊張しています」NHK解説者デビュー、大胆にツバキの花を…観る将マンガ家が描く“藤井八冠と将棋界の愛おしい1カ月”
text by
千田純生JUNSEI CHIDA
photograph byJunsei Chida(illustration)/日本将棋連盟
posted2024/02/02 06:00
1月の将棋ハイライト。関連記事などからイラストをご覧になれます!
「さ、最終局、また月末の2月29日です……」
もちろん、来月もしっかりと描きます!
祝・ご結婚「福間香奈女流四冠」もスゴい
そのほかにも将棋界では様々な出来事がありました。
まず「福間香奈女流四冠」。観る将以外の方だと「あれ?」となるかもしれませんね。旧姓・里見香奈さんが元日に結婚を発表(23年5月にされていたそうです)し、2024年から福間姓で活動することを発表しました。結婚後を振り返ると……昨年11月に西山朋佳女流四冠を挑戦者に迎えた倉敷藤花戦で9連覇(!)、さらには王位・女流王位記念対局で、藤井王位に勝利(!!)。記念対局は持ち時間の優位がある中とはいえ、トップ女流棋士の凄みを今年も見せてくれそうです。
公式戦のトピックスでもう1つ。11日に行われた順位戦C級2組で、現役最年長の青野照市九段(71)が、現役最年少の藤本渚四段に敗れ、規定により現役引退が決まりました。ただ、対局当時70歳の青野九段が18歳の藤本四段と盤を挟んだ事実、さらに19日の王将戦予選で勝利を挙げて通算799勝を挙げるなど、将棋への熱意と愛情には年齢を超えた敬意ばかりです!
2)王将戦での藤井八冠の強さ+妖艶さ
さて王将戦と言えば……1月から2024年初のタイトル戦が開幕しました。「八冠防衛ロード」を突き進んでいる藤井八冠の強さ(とキュートさ?)が目立っています。
<第73期王将戦>
第1局:1月7、8日(栃木県大田原市)藤井1勝
第2局:1月20、21日(佐賀県上峰町)藤井2勝
第3局:1月27、28日(島根県大田市)藤井3勝
3連勝とともに「イチゴ姫と王将駒があしらわれたモンブラン」などの“カワイイおやつ定跡”はもちろん、王将戦恒例の「勝者の記念撮影」でも、岩見銀山での探検隊など“ネタ”感があったかと思えば、第2局後には上峰町の町木であるツバキをくわえて“花形棋士”に!
「少し前まで中学生・高校生だった藤井先生がこんな大胆で刺激的な表情を……うふふふふ」
写真を見た妻氏、うっとりしていました(笑)。
一方、振り飛車の雄・菅井八段は苦しい戦いを強いられています。それでも前期叡王戦で見せたような「最高の振り飛車」での反撃を心から期待しています。
ちなみに第3局で使われた駒は、“将棋大好きお天気キャスター”で知られる森田正光さんが所有する駒だったとのこと。