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大谷翔平が「まるで弟みたい」ちょっかいを出され爆笑…仲間達に愛されたメジャー1年目のロッカールーム「清掃スタッフにも礼儀正しい素顔」
text by
ジェイ・パリスJay Paris
photograph byGetty Images
posted2024/01/23 11:00
メジャーリーグ1年目からエンゼルスの仲間達に愛された大谷翔平
ファンが忘れられない「6単語」
大谷は野球史に新たな軌跡を残すべく、エンゼルスのユニフォームを着て歩み出した。このチームはジーン・オートリーを始め、ボー・ベリンスキー、ディーン・チャンス、ジム・フレゴシ、クライド・ライト、アレックス・ジョンソン、ノーラン・ライアン、ロッド・カルー、レジー・ジャクソン、ヴラディミール・ゲレーロといったスターを生み出してきた。もちろんマイク・トラウトも偉大な先人たちと肩を並べることだろう。
先人たちの足跡は確かにこのチームに残されている。誰もがエンゼルスのユニフォームを着ることに誇りを持っていたが、それは1930年代にベーブ・ルースのルームメイトだったジミー・リースにとっても同じだっただろう。
ベーブ・ルースの再来と言われる大谷を、エンゼルスの元コーチであるリースが目にしていたらどうなっただろうか。92歳でこの世を去るまで、得意のノックに精を出していた陽気なリースは、誰よりも大きな声で大谷に声援を送っていたに違いない。
オフシーズン、にわかに期待を高めて騒ぎたくてたまらないエンゼルスファンも、スタジアム前で行われた大谷の入団会見の前には静まり返らねばならなかった。しかし、すべての人々の記憶に残るあの6語を耳にしたあとは、誰一人として歓声を抑えることはできなかった──“ハイ、マイ・ネーム・イズ・ショーヘイ・オオタニ。”
《二刀流での成功を成し遂げた裏に、ストイックな努力があることは多くの関係者が証言している。後編では、大谷に何度も食事を断られた先輩の証言を紹介する。後編に続く》